『中央日報(日本語版)』にまた「通貨スワップ」の記事が出ました。やはり、『中央日報(日本語版)』には「通貨スワップ」について書くのが好きな記者がいらっしゃるのでしょうね。
筆者(バカ)のカウントが正しければ、これで2020年に入ってから74回目の「通貨スワップ」に触れた記事です。
2020年07月13日に、延世(ヨンセ)大学経済学部のソン・テユン教授が経済誌『毎経エコノミー』に寄稿した「韓米通貨スワップのおかげで通貨危機の心配ない?」というコラムを紹介する記事です。
結論は以下の部分です。
(前略)
ソン教授は「米国との通貨スワップが外為市場安定に強力な効果を持つのは事実だが、健全な経済運営による財政・対外債務管理が担保されなければその意味は限定的かもしれないことを記憶しなければならない」と話した。
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による
ドル流動性スワップ※1を利用して調達したドルは、要は借金ですので、利子を付けて返済しなければならず、国が傾かないような経済状態が重要、と。
至極当然の話です。
「韓国は健全な経済運営による財政・対外債務管理が担保された状態なのか?」と問うているわけですが――現状はとてもそうはなっておりません。
コロナきっかけでドボンもあり得る状況です。
韓国はコロナきっかけで「ドボン」かもしれない。衰亡する「経常収支」「貿易収支」
『韓国銀行』から05月の韓国の「国際収支統計(暫定値)」が公表されました。韓国メディアからは「04月は経常収支が赤字だったが、05月には黒字に戻った。一安心だ」といった記事が出ています。しかし、本当に安心なのでしょうか。韓国はコロナきっかけ...
だからこそソン教授も「アメリカ合衆国とスワップラインを結んだからといって通貨危機がないと考えるのはおかしいぞ」というコラムを寄稿したのでしょう。
※1韓国メディアは「通貨スワップ」、時に「通貨スワップ協定」と呼称しますが、紛らわしいのでMoney1ではFRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)に従って「スワップライン」「ドル流動性スワップ」と記載します。
(柏ケミカル@dcp)