トランプ師匠が日本を離れ、中国を訪問。習近平と静かな火花を散らしていますが、一方の欧州では、EUとイギリスが揉めています。以前もMoney1でお伝えしたとおり、ブレグジットに関して、
・EUは、イギリスに予算どおりの分担金を支払わせることを優先
・イギリスは、EUと離脱後の通商交渉を締結することを優先
と両者の「プライオリティー」がずれています。もともとの予定では、年内には分担金問題についてのメドがつき、通商交渉についての協議が始まるはずだったのですが……怪しくなってきました。
離脱後の「移行期間」「貿易」に関する、いわゆる第二段階についての協議は、来年に回される可能性が高まっています。イギリスが「清算金を明示する」ことを行っておらず、第二段階の協議に入ることができない、とEU側は立腹の様子なのです。
ブレグジットについては事態がさらにややこしくなっていますが、ECB(欧州中央銀行)はユーロ圏の経済成長については2017年の後半もきわめて堅調で衰えることはない、と声明を出しています。
ポンドの見通しはあまり良いものとはいえませんが、イギリスの仕掛けによってユーロの動向が大きく左右されるのは言うまでもありません。
(柏ケミカル@dcp)