韓国のLCC(格安航空会社)で最大手の『済州(チェジュ)航空』が『イースター航空』を買収する話が事実上決裂(23日)したので、『イースター航空』はこれで破綻決定(公式な破産宣言はまだです)。公的管理に進む予定です。
しかし、ここにきて去り行く『イースター航空』を惜しむような記事が『韓国日報』に出ました。
同記事では、2020年07月05日、『イースター航空』の従業員の皆さんがデモを行い、「航空運転の再開」と「未払い賃金の支払い」(260億ウォンとされます)を訴えたことを紹介しています。
しかし、この両方ともに不可能です。理由は簡単で「本当にお金がないから」です。
⇒参照・引用元:『韓国日報』「誰のための『反日』だったのか」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
『イースター航空』はすでに死んだ会社だった
そもそも「未払い賃金の支払い」が可能であれば、『済州航空』が買収を進めるために挙げた条件の一つはクリアできたはずですから。
さらに「会社を再起動し、航空運転を再開する」のもお金がないのでできません。
『イースター航空』は2019年に起こった「NoJapan運動」でドル箱だった日本航路で大量に顧客を失い、赤字に転落。決算は営業利益「▲793億ウォン」でした。
※▲はマイナスの意味です
さらに同社は「▲632億ウォン」という債務超過に陥りました。
債務超過というのは、債務(簡単にいえば借金です)の総額が資産総額を超過したことをいいます。つまり、会社の資産を全部処分しても借金を返せない状況です。
つまり『イースター航空』という会社は買収されなけれな生き残ることのできない「すでに死んだ会社」だったのです(過去形ですみません)。
ですので再起動なんてできるわけがありません。『済州航空』が翻心して今からでも買収を進めてくれれば別ですが。
(柏ケミカル@dcp)