韓国「労働生産性は上がらず、賃金が上がる」競争力は落ちるばかり――と嘆く

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韓国は労働生産性の高い国ではありません。

もっとも、日本は韓国よりも悪いのですが、今回の記事は日本がテーマではないので、それは脇に置きます。

韓国は日本よりもずっと早く老いていく国ですので、労働生産性を上げないと経済成長が難しくなります。人口が急速に減るからです。

韓国の労働生産性の足を引いているものの一つは労働争議です。韓国の大手企業はどこも労働争議で生産性が落ちます。大手だけではありません。先の「物流大乱」なども労働争議で国中が巻き込まれて大変なことになりました。

韓国はいつまでも労使協調ができない国で、このままでは労働生産性など上げることなど不可能なようにも思えます。

よその国のことですので、韓国民の皆さんがそれでいいのであれば、隣国の人間が口を挟むようなことではありませんが、やはり自国のことを憂う人もいらっしゃいます。

労働生産性の向上に比べて賃金の上げ幅が大き過ぎる

韓国メディア『ソウル経済』に「韓国は生産性を超えて賃金を上げている」という社説が出ているのです。注目すべきデータがあるので以下に引きます。

2004年~2019年
製造業の1人当たり労働コスト:+88.2%
労働生産性:+73.6%

⇒参照・引用元:『ソウル経済』「生産性を超えて賃金を引き上げると、G5と競争できますか」

賃金が上がるのは労働者にとっていいことですが、労働生産性の上昇幅を大きく超えて上がっています。差は「14.6%」もあります。

経営者側からすれば、この差はコスト増になるわけで、当然利益の減少につながります。

韓国は輸出一本で食べている国で、その輸出は製造業が支えています。2004~2019年のコスト増は韓国企業の体力を奪う形で作用しているはずです。

ちなみにG5の国の平均は以下のようになります。

2004年~2019年
労働コスト:+36.1%
労働生産性:+30.8%

⇒参照・引用元:『ソウル経済』「生産性を超えて賃金を引き上げると、G5と競争できますか」

G5でも、労働コストの方が上昇幅は大きいですが、差は「5.3%」です。韓国は「14.6%」ですので、いかに韓国の労働コスト増が大きいか分かります。

『サムスン電子』も足を取られることは確実

先にご紹介したとおり、これまで無労組(本当は小規模で少人数が加盟した組合はあった)で、労働争議とは無縁でやってきた『サムスン電子』にも、ついに本格的な労働組合ができてしまいました。

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「民間企業を応援する」と述べている尹錫悦(ユン・ソギョル)政権ができたのがせめてもの救いですが、『サムスン電子』もこれから盛大に労働組合に足を取られることになるでしょう。

たとえ国が傾き、経済的に困窮することになっても賃上げ闘争と労働争議はなくならない勢いです。韓国は「労働争議大国」を名乗るべきです。

(吉田ハンチング@dcp)

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