中国メディア『人民網』に興味深い記事が出ました。アメリカ合衆国の「南シナ海における中国の姿勢への非難」について、中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官が記者会見で質問を受付けたのですが、その一問一答の記事です。
趙報道官というのはよく見る、あのメガネのお兄さんです。
同記事の中に、NHK記者からの台湾についての質問へ趙報道官がどう答えたのか記した部分があるのですが……以下に引用します。
NHK记者:据报道,捷克参议院议长将于近期“访问”台湾地区,蔡英文“总统”将同他会见。中方有何评论?
NHK記者:報道によると、チェコの上院議長が近い将来台湾を「訪問」し、蔡英文「総統」(大統領)と面会する予定です。中国にコメントはありますか?
⇒参照・引用元:『人民網』「外務省は南シナ海での米国の制裁についてコメント:覇権的論理と権力政治」(原文・中国語/筆者(バカ)意訳)
と聞いたのですが、以下が答えです。
赵立坚:首先我要纠正你的错误说法。我们只承认你说的这个人是台湾地区领导人。
趙立堅:まず、あなたの間違った発言を訂正したいと思います。ご指摘の人物が台湾地域のリーダーであることのみを認めます。
中方坚决反对建交国同中国台湾地区进行任何形式的官方往来,这一立场是一贯的、明确的。捷克个别政客出于一己私利,罔顾中方严正交涉,无视捷克主流民意,公然违背捷克官方一贯承诺的、奉行的一个中国政策,执意赴台湾进行所谓“访问”,蓄意破坏中捷关系政治基础。中方谴责这种卑劣的行径,敦促捷方恪守一个中国原则,正确、慎重处理涉台有关问题。
中国は、中国の台湾地域と外交関係にある国々との間のいかなる公式の交流にも固く反対しています。
この立場は一貫しており、明確です。
一部のチェコの政治家は、私利私欲から、中国の厳粛な表現とチェコの主流の世論を無視しています。
チェコ政府の一貫した取り組みと一つの中国の方針の順守に露骨に違反し、いわゆる「訪問」のために台湾に行くことを主張し、意図的に中国とチェコの関係の政治的基盤を弱体化させました。
中国側はこの卑劣な行為を非難し、チェコ側に一つの中国の原則を順守し、台湾関連の問題を正確かつ慎重に処理するよう要請します。
というわけで、中国としては蔡英文総統の「総統」も認めたくないようです。中国からすると蔡さんは「中国の台湾地域のリーダー」になるのです。
(吉田ハンチング@dcp)