中国の「精華紫光集団」といえば、中国で半導体ビジネスを担うグループです。先にご紹介したる『YMTC』(長江存儲科技)はグループの傘下ですし、中国最大の半導体メーカー『SMIC』(Semiconductor Manufacturing International Corporation:中芯国際集成電路製造)の株主でもあります。
同グループに債務上の問題が生じているのではないかと『大紀元時報』が報じています。同記事から一部を引用します。
中国共産党の紫光集団は、中国最大の集積回路企業であり、『SMIC』の第3位の株主である。
1千億ドル以上の負債が1年以内に満期を迎える紫光集団だが、最近、米ドル建て債券が連日急落し、同集団は損失を積み上げている。
2018年に発行された紫光集団の2021年満期の10.5億ドルの債券が14日連続で下落。09月10日には額面1ドルのところ68.07セントで取引され、8月19日の高値88.90セントから23.43%下落した。
2023年と2028年に満期を迎える他の2つの米ドル建て債券は、今月は約30%安で取り引きされた。
最近市場では、紫光集団の債権者が「債務委員会」の設置を計画しているとの情報が流れ、紫光集団は緊急で「うわさを否定」した。
うわさを否定したことで、09月11日には米ドル債は小幅に上昇したものの、債務規模の拡大や借金返済の圧力が続き、市場は債務危機を懸念している。
紫光集団が中国で保有する債券は合計17本、224億人民元に上る。今年の終わりが債務返済のピークである。
有利子負債については、2020年06月末現在、当短期借入金は327億元、長期借入金は478億元と、2019年末に比べてそれぞれ51億元、100億元増加している。
⇒参照・引用元:『大紀元時報』「SMICの株主は数千億ドルの負債を抱え、中国共産党の半導体産業は危機的状況にある」(原文・中国語/筆者(バカ)意訳『DeepL』を用いて翻訳しました)
同記事の挙げるデータが全て正しいのであれば、同グループの財務状況はよろしくないでしょう。
中国共産党は「国内で半導体を自給できるようにする!」と巨額の資金投入を宣言したのですが、一方でこのような資金ショートか?みたいな話も出ているのです。いったいお金はどのように流れているのでしょうか。
効率的な資金投入が行われているのか疑問ではないでしょうか? せっかく調達できた「リソグラフィー装置」が借金の抵当になったりしますしね。ヘンな国ですよね。
(吉田ハンチング@dcp)