詐欺案件だとされた燃料電池トラックメーカー『ニコラ』(Nikola)ですが、先にご紹介したとおり韓国企業『ハンファグループ』が同社の株式に資金を突っ込んで、しかも逃げられなくなっています。
↑『ニコラ』の株価チャート(『Investing.com』より引用:以下同)
そのため、韓国の個人投資家は『ニコラ』の動向を見て、『ハンファソリューションズ』(投資を指揮した「坊ん」が籍を置いていた会社;本稿末記事参照)の株式を売買しているとこと。
この件を報じた韓国メディア『朝鮮日報』から記事の冒頭部分を引用します。
大当たりを夢見て『ニコラ』の株式を買い集める「西学アリ」だが、東学アリは「『ニコラ』のニュース」に聞き耳立て、『ハンファソリューションズ』の株式をせっせと売っている。
(中略)しかし、アリはすぐに態勢転換に入った。
今週に入ってから再び買い越しに転じたのである。
秋夕連休直前の先月28日と29日の二日間、東学アリの『ハンファソリューションズ』株式買い越し額は331億4,452万ウォンに達する。
この買い越しに3週連続の下落していた『ハンファソリューションズ』の株価はこの期間中に9.4%(3万5,150 → 3万8,450ウォン)も上がった。
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による
ロックアップに引っ掛かって『ニコラ』の株式(5%超保有)を売れなくなっていますので、『ニコラ』の株価に『ハンファソリューションズ』の株価が引っ張られるのは仕方がありません。
『ハンファソリューションズ』の株価チャートに『ニコラ』の株価を重ねてみる以下のようになります。
『ニコラ』が下げ止まった(西学アリの皆さんが「買い」にいった)と見て、東学アリの皆さんも『ハンファソリューションズ』の株式を買いに走ったようです。『ハンファソリューションズ』の株価も底を打った……ように見えます。
しかし、先行きはどうなるかまだ分かりません。果たして韓国個人投資家の努力は報われるでしょうか。
PHOTO(C)『Nikola』
(柏ケミカル@dcp)