2020年10月07日、『韓国銀行』から「09月末時点での外貨準備」が公表されました。以下です。
外貨準備高:4,205億ドル(約44兆4,132億円)※1
(前月比:約16億ドル増加)
<<内訳>>
⇒Securities 3,791億ドル(約40兆405億円)
(証券類)
前月比:37億ドル減少
⇒Deposits 291億ドル(約3兆735億円)
(預金)
前月比:53億ドル増加
⇒SDRs 32億ドル(約3,380億円)
(IMFのSDR(特別引出権))
前月比:増減なし
⇒IMF position 43億ドル(約4,542億円)
(IMFリザーブポジション)
前月比:1億ドル減少
⇒Gold 48億ドル(約5,070億円)
(金)
前月比:増減なし
※1円換算は2020年10月07日「1ドル=105.62円」のレートで算出
⇒データ引用元:『韓国銀行』「Korea’s Official Foreign Reserves(As of the end of September 2020)」
http://www.bok.or.kr/eng/bbs/E0000634/view.do?nttId=10060610&menuNo=400069
当月は、Securities(証券類)が37億ドル減少して、Deposits(預金)が53億ドルも増えました。
SDRs(IMFのSDR(特別引出権))、IMF position(IMFリザーブポジション)、Gold(金)は毎月ほぼ変化しませんので、Official Foreign Reserves(外貨準備)、Securities(証券類)、Deposits(預金)の3つについて、2015年01月からの推移を見たものです。
グレーのDeposits(預金)のラインに注目いただきたいのですが、2020年03月から08月まで減少を続けていたのが、当月に急に増加しました(03月の317億ドルから08月の238億ドルまで減少)。
Securities(証券類)を売却して現金を調達したものと見えます。
一方、韓国政府は09月に「14億5,000万ドル」規模の「外国為替平衡基金債権」(外平債)を発行して外貨を調達し、『韓国銀行』と一緒に市中金融機関にドルを供給するための仕組みを発足させています。
韓国のドル流動性について懸念される面があり、ドル供給を行うために現金のドル保有量を増やしているのではないでしょうか。
(柏ケミカル@dcp)