2025年12月09日、中国の国家統計局が「2025年11月の工業製品の生産者物価指数(PPI)」を公表しました。
工業製品の生産者が工場から出荷する時点の価格を指しており、当たり前ですが、これが下がると消費者にわたるときの価格も上がります。上がれなインフレになります。
製造業が特に大きい中国では、PPIの動きは景気を反映します。
プレスリリースのタイトルは「2025年11月份工业生产者出厂价格环比继续上涨(2025年11月の工業生産者出荷価格は前月比で引き続き上昇した)」になっていますので、景気も回復してきたのかな――と思うかもしれませんが、完全なミスリードです。
以下のグラフをご覧ください。

「前月比で引き続き上昇した」なんて書いていますが、それは対前月比での話であって、対前年同月比(青色の線)では「-2.2%」。
しかも、対前年同期比は線全体が「ゼロ」の下にあります。
つまり下がり続けているのです。

上掲表組のとおり、01~11月累計では「対前年同期比:-2.7%」になります。
また「工業生産者購入価格」(工业生产者购进价格)も同様です。
「工業生産者購入価格」は、工場(工業企業)が原材料・燃料・電力などを「購入する時点の価格」で、簡単にいえば「仕入れ価格」です。
以下のグラフをご覧ください。

こちらも青の対前年同期比の増減はすべて「ゼロ」の下にあります。2025年11月は「-2.5%」です。
中国の工業生産者は、INPUTもOUTPUTも価格下落を続けているわけです。
これを「デフレ」といわず、何というのでしょうか。
中国当局は「デフレって言うなー!」ですが、人の口を塞いでも事実を画すことはできません。
中国はデフレで、ぶずずぶと底なし沼に沈んでいっているのです。
(吉田ハンチング@dcp)







