韓国では漢字を読み書きできる人は減少の一途をたどり、若い世代ではもはや漢字を読めもしません。
かつては「日中韓は漢字・箸を使う共通の文化圏」などと妄言を唱える、良心的知識人(大笑い)がいたものですが、2025年現在、そんなものは完全な幻想となっています。
日本の統治前、李氏朝鮮の正文は「漢文」であり、だからこそハングルは脇に追いやられた扱いだったのに――そんな過去など「なかったこと」になっています。
漢字が読めなければ、史料も理解できないはずなのに、すっかり漢字を放棄しているのが韓国という国です。
もちろん「漢字が分からない」という弊害は現れており、韓国の識者も「漢字教育を復活させねば」と唱えたりしているのですが、それでも復元はされていません。
2025年12月12日、教育部・国家教育委員会・法制処の業務報告に、韓国大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんが出席。
この際に面白い一幕がありました。
韓国古典翻訳院の院長であるキム・オンジョンさんが漢字教育の強化を建議し、
「学生たちは大統領の名前に使われている漢字の『ある 在』『明るい 明』さえよく分からない」
――と発言したのですが、李在明(イ・ジェミョン)さんは、
「だから『罪名(죄명)』と書く人がいるんだろ」
――と自虐的なダジャレを披露して笑いをとりました。

ただし漢字教育を行うのかというと、李在明(イ・ジェミョン)さんは、
「(漢字教育については)私ができることではないようだ。
趙甲済(チョ・ガプジェ)代表が漢字併用・併記をずっと言っているが、今はハングルを学ぶことすら大変で、文字をなぐり書きする段階で漢文を強制したら大騒ぎになるだろう」
「個人的には、千字文だけでも習えば大抵の単語の深い意味を容易に理解でき、思考力を育てるのにも役立つと思うが、制度として導入できるかどうかは非常に高い壁を越えなければならないだろう」
――と述べています。
簡単にいえば「漢字教育を導入する気はない」といったわけです。
※趙甲済(チョ・ガプジェ)先生について知らない若い皆さんのために一応注を入れます。
趙甲済(チョ・ガプジェ)先生は、1945年生まれのジャーナリスト。一時は「もっとも生産的な仕事を行っているジャーナリスト」と評されたことのある「反共保守・右派論客」でした。現在は「先鋭化した、物議を醸す発言の多い高齢論客」ぐらいの感じです。
(吉田ハンチング@dcp)





