アメリカ合衆国と中国の対立が深まり、台湾がこの新冷戦の焦点として注目されています。
ここ数日台湾では、台湾軍の元将軍である陳廷寵(Chen Ting-chung)さんが2020年09月29日、陸軍士官学校の70周年記念式典で述べたことが大きな反響を巻き起こしています。
以下のようなことを述べたのです。
中国の大国の子孫は、5,000年の輝かしい歴史と伝統文化を誇りに思っています。私は中国人であり、誇りの象徴です。
悲しいことに、国には祖先の栄光に関係なく、アメリカと日本の走狗(そうく)になりたいという卑劣な人がたくさんいます。
(蔡英文総統の)無知を私は恥じている。
⇒参照・引用元:『環球時報』「台前“陆军总司令”高喊“我是中国人,是骄傲的象征”,民进党当局露凶相扬言“开铡”」
(原文・中国語/筆者(バカ)意訳)
引用元が中国の御用新聞の一つ『環球時報』であることからも分かるとおり、中国本土側も嬉々としてこの発言を取り上げています。
また元将軍はインタビューで以下のように発言しました。
国軍の戦闘力はゼロであり、共産軍を止めることはできない。
当然ながら、台湾国内、特に蔡英文総統の『民主進歩党』(略称:DPP)からの反応は激烈なものとなりました。
10月01日には台湾行政院大陸委員会(略称:MAC)は陳さんの発言について遺憾の意を表しています。
この騒動は改めて台湾国民に自己のアイデンティティーについて問うものだったようです。すなわち「自分は台湾人なのか」「中国人なのか」と。
(松田ステンレス@dcp)