アメリカ合衆国と中国の対立が深まっており、新冷戦が続いています。
2022年11月16日、G20サミットをきっかけに中国の習近平総書記とカナダのトルドー首相が会ったのですが、その際に習さんが異例なことにビデオが入っている場で説教を行いました。
「非公式の場で話したことが外部に漏れているじゃないか」という抗議だったのですが、トルドー首相はずいぶん面食らったようです(下掲はそのときの動画)。
↑YouTube「日テレNEWS」公式チャンネル【習主席】「話した内容が漏れている」カナダ・トルドー首相に苦言
これでカナダと中国の間にアヤがついたのかどうか、2022年11月27日、カナダはインド太平洋地域でも新たな戦略を発表。
今後5年間で23億カナダドルを投入して安全保障の促進や貿易・投資の拡大を行うことを表明。
ジョリー外相は、「破壊的なグローバルパワーだ。中国が国際規範に挑戦し続けることで、日本や韓国などの友好国が、現実的な安全保障上の脅威に直面している」と中国を非難しました。
このカナダの動きについてさっそく中国外交部は定例記者会見に置いて反論を行っています。
久しぶりにシュタッ!のポーズでおなじみ、趙立堅報道官の回答をご紹介します。
Agence France-Presse:
(最初の質問略)2番目の質問ですが、カナダは最近、中国がもたらすリスクに対処するための「インド太平洋戦略」の新バージョンを発表しました。カナダの外相はインタビューで中国は国際規範を尊重していないと述べました。中国のコメントは?趙立堅:
(前略)2番目の質問についてですが、カナダの戦略の中国関連の内容はイデオロギー的偏見に満ちており、いわゆる「中国の脅威」を誇張し誇張し、根拠のない中国への非難と攻撃を行っています。
中国側はこれに強い不満と断固として反対し、カナダ側に厳粛な陳情を行った。
中国は常に平和的発展を堅持し、開放性と包括性を提唱し、Win-Winの協力を実践し、常に世界平和の建設者であり、世界の発展に貢献し、国際秩序の擁護者である。
中国の発展は世界のチャンスであり、世界の平和勢力の成長であり、中国はどこまで発展しても覇権を求めたり、拡大したりすることは決してない。
国際社会は、誰が世界平和を維持し、共同発展を促進しているのか、誰が冷戦の精神を扇動し、陣営間の対立を誇張しているのかをはっきりと見ることができます。
内政不干渉の原則は、国家間の関係における「黄金律」です。
台湾、新疆、香港の問題は純粋に中国の内政であり、いかなる外部勢力も彼らの行動を指示することは許されていません。
国家の主権、安全、発展の利益を守るという中国の決意は揺るぎないものです。
カナダ側は何度も中国との関係を重視しており、前向きな姿勢で中国との関係の改善と発展に尽力したいと表明している。
カナダ側は言葉と行動を一致させ、誠意と善意を示し、意見の相違を留保しながら共通点を求める精神を堅持し、合理的で現実的な対中政策を追求し、約束を行動で実行しなければならない。
「中国は常に平和的発展を堅持し、開放性と包括性を提唱し、Win-Winの協力を実践し、常に世界平和の建設者であり、世界の発展に貢献し、国際秩序の擁護者である」などと言っています。
そうではないから世界中で中国を警戒しているのですが。
よくまあしれっとこのようなことが言えたものです。さすが鉄面皮の国。
(吉田ハンチング@dcp)