韓国では文在寅政権が「クリーンエネルギー政策」を進めており、そのため悲喜こもごものドラマが生じています。「太陽光発電」関係はその最たるものといえるでしょう。
また一つ、韓国の太陽光発電に関して興味深い話が出ました。
『韓国電力公社』が「全国の太陽光発電の稼働を中断できる制度」を導入するというのです。
なぜ、そんなことを推進するかというと……。
発電量が集中すると電気の質が落ちる!そうです
大統領が旗振りをしているものですから、太陽光発電施設が全国あちこちに大量にできているのですが、「晴れた日!」となった場合には発電量が大きく伸びて「供給過剰」になります。
すると、電力の品質が下がって、最悪発電所の故障が起こる可能性がある――という話です。
この件を報じた韓国メディア『韓国経済』の記事から一部を以下に引用します。
(前略)
電力供給が需要に比べて多すぎると、電力供給が不足しているのと同じくらい問題になる。まず、電気の周波数が標準(60±0.5㎐)から抜け出し電力の「品質」の問題が発生する。周波数が基準を超えた場合、工場の生産設備の寿命が短くなって、故障が頻繁になる。
ここで過剰供給がよりひどくなると周波数に左右されるタービンが無駄に回りながら発電所が故障して停電が起こることがあります。
周波数を人の脈拍に例えると、頻脈現象で心臓に無理かかり、それが続くと最終的に心臓が止まることになる。
(後略)⇒参照・引用元:『韓国経済』「[단독] “태양광 과속, 까딱하면 재앙”…한전,’가동중단制’ 추진」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
というわけだそうです。で、『韓国電力公社』としては随時発電を中断できる「出力制限制度」の導入を進めるとのこと。太陽光発電施設を造りすぎて面倒くさいことになってきました。
先にご紹介したとおり、実は韓国では送電網につながっておらず、発電しても全く役に立っていない施設が41%もあります(本当です!)。これを接続し、インフラとして整えるには7,000億ウォンかかるとされているのですが、手つかずです。
クリーンエネルギー政策は別にいいのですが、韓国の場合は「そのために何が必要でいくらかかるか」などをきちんと精査し、損得を判断していないように見受けられます。ですので対応がバタバタになるのです。
この先も韓国ではクリーンエネルギー政策で幾つも波乱がありそうです。
(吉田ハンチング@dcp)