韓国メディア『中央日報(日本語版)』に、韓国株式市場でTop10銘柄の時価総額の合計が1,000兆ウォン(約94兆円:「1ウォン=0.94円」で換算)を超えた!という記事が出ました。
世界中で金融緩和が行われじゃぶじゃぶ状態のお金が株式投資に向かっています。特に韓国の株式市場だけ活況というわけではありませんので、株価が上がった!のは別段大きな話ではないです。
そんなことより記事内に以下のような注目ポイントがあります。
10大グループが韓国株式市場の全時価総額で占める割合は50.2%だ。
時価総額の高いTop10銘柄を合算すると、市場全体金額の半分に達するというのです。これは異常です。
例えば、日本の株式市場はどうなっているかといいますと、以下がTop10の銘柄の時価総額です(2020年11月25日09:50)。
トヨタ | 24兆4,267億9,900万円 |
ソフトバンクグループ | 14兆4,113億6000万円 |
キーエンス | 12兆7,659億7100万円 |
NTTドコモ | 12兆5,206億2500万円 |
ソニー | 12兆2,272億2600万円 |
日本電信電話 | 9兆7,032億1200万円 |
ファーストリテイリング | 9兆1,987億700万円 |
第一三共 | 8兆82億8,300万円 |
リクルートホールディングス | 7兆9,540億5,300万円 |
中外製薬 | 7兆7,505億3,000万円 |
小計 | 118兆9,667億6,600万円 |
⇒データ引用元:『Yahoo!ファイナンス』「時価総額ランキング」
Top10銘柄の合計「約119兆円」が(東証一部全体時価総額の)「671兆989億円」(発行株式ベース)に占める割合は「17.7%」に過ぎません。
韓国のTop10銘柄が市場全体時価総額の5割も占めるのは、とりもなおさず韓国株式市場の小ささ、他に有力な銘柄がないことを示しています。また、投資家が投資に値すると考えている銘柄が少ないともいえるでしょう。
以下のデータはさらに異常です。
(前略)
グループ別に見ると、588兆7,000億ウォンを記録したサムスングループが1位を占めた。
グループ別に見ると、588兆7,000億ウォンを記録したサムスングループが1位を占めた。
サムスングループは10大グループ全時価総額の半分以上を占めた。
(後略)
市場全体の半分を10大グループが占め、そのまた半分以上を占めるのですから、サムスングループだけで韓国株式市場全体の時価総額の25%以上に達するわけです。これが異常でなくてなんでしょうか。
サムスンがこけたら韓国もこける――と言われるのは、このような事実からも裏付けられるのです。
(吉田ハンチング@dcp)