2019年07月01日、日本が韓国に対する輸出管理強化を発表し、1年たちました。ここのところ韓国メディアでは「韓国は日本の輸出規制(ママ)を克服した」といった報道を頑張って流していますが、「本当にそうかなぁ」というデータがあるのです。
「韓国は輸出管理によって入手困難になったものを国産化、第三国から入手するようになった」なんていってますが、これに反論するようなリポートを韓国の経団連といわれる『全国経済人連合会』が2020年06月30日に公表しています。
このリポートがどのような企業にアンケートを行って作成されたのかは、同文書内に以下のように説明されています。
これは、全国経済人連合会(以下全経連)が市場調査専門企業であるモノリサーチに依頼し、非金融業種’19年の売上高上位1,000社のうち、日本との輸入取引がある企業149社を対象に「日本の輸出規制1年、素材・部品・機器の競争力の変化」についてアンケート調査を行った結果である。
⇒参照・引用元:『全国経済人連合会』公式サイト「日輸出規制1年、素材・部品・装置の競争力の変化の調査」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)
で、面白いのは、’19年07月の輸出規制(文面ママ)、’19年08月のホワイト国除外(文面ママ)以降、日本からの素材‧部品‧機器の輸入について「どのような困難を経験したか?」という質問に対する回答です。
実質的困難はなかった:45.6%
困難があった:23.5%
という結果になっており、日本の輸出管理強化はメディアで騒がれているほど、大きな影響を韓国企業に与えなかったわけです。
もし日本が、韓国企業の屋台骨を揺さぶるような結果を出したいのであれば、もっと強烈な何かを行わないといけないことを表してもいます(笑)。
さらに注目はリポート内の以下の部分です。
実際、調査対象企業の68.5%は輸出規制(文面ママ:以下同)後も素材‧部品‧機器の輸入先を国内または第3国に置き換えずに、従来と同様に日本からの輸入を継続したことが分かった。
ただし、残りの31.5%の企業は、輸出規制の後、素材‧部品‧機器を国産にするなど供給元の変化を図り、平均3.35%を日本以外に置き換えた、と回答した。
というわけで、韓国メディアは「韓国企業は日本からの供給を国産、第3国からのものに置き換えた」「多角化を図った」なんて宣伝していますが、その実体は宣伝ほど大層なものではなく「日本以外の供給元に置き換わったのは平均でわずか『3.35%』である」ことが分かります。
これは、日本が特に「輸出規制」を行ったわけではなく、きちんと書類を出して適法であると証明されれば輸出できるよ――という「輸出管理」を行ったに過ぎないことの証拠でもあります。
もし、WTO(World Trade Organizationの略:世界貿易機関)で日本の輸出管理についてパネルが設置されるのであれば、「韓国側からこういうデータが出ている」として使ってもいいぐらいのリポートです。
(吉田ハンチング@dcp)