韓国は「いち早くよそからパクって追いつく戦略」をやめろ。

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2025年02月27日、韓国メディア『朝鮮日報』が面白い記事を出しました。

世界最大の戦略コンサルティング会社『マッキンゼー・アンド・カンパニー』のBob Sternfels(ボブ・スターンフェルズ)会長(Global Managing Partner )にインタビューした内容です。

スターンフェルズ会長は、2021年7月に現職に就任。

アメリカ出身で、『スタンフォード大学』で経済学の学士号を取得し、オックスフォード大学で哲学、政治学、経済学の修士号を取得しています。『マッキンゼー』では、金融サービス、プライベートエクイティ、テクノロジーなど多岐にわたる業界で豊富な経験を持ち、グローバル経営委員会のメンバーとしても活躍してきました。

また、アフリカやアジアなど新興市場でのプロジェクトにも積極的に関与し、グローバルな視点でのリーダーシップを発揮しています。

このスターンフェルズ会長に聞いたのは韓国経済について――です。

注目ポイントを記事から引用します。

(前略)
――韓国経済の現状をどう見るか?

「昨年の韓国の名目GDP(約1兆8,700億ドル)は世界12位レベルであり、最もダイナミックな経済大国の一つだと考えている。

しかし、全体的に成長が停滞しているという問題がある。

これは経済構造に起因するものであり、韓国は輸出依存度の高い国であるにもかかわらず、過去20年間に主力輸出品目がほとんど変わっていない。

特に、上位10の輸出品目の中で、半導体・自動車・鉄鋼といった主力産業は、今後4年間で輸出が鈍化する可能性がある。

鉄鋼産業は国際競争が激化し、半導体産業は技術力と競争力を失うリスクがある。

自動車産業は適切な価格戦略を見つけることが重要な課題となる。

さらに、韓国は高齢化が進み、労働生産性が停滞している。これにより経済の脆弱性が露呈していると考えている」

――解決策は?

「二次電池や半導体分野の研究・開発(R&D)への投資を拡大する必要がある。また、労働生産性の向上も不可欠であり、そのために特に人工知能(AI)分野の人材育成を強化する必要がある。

『マッキンゼー韓国オフィス』の分析によると、韓国では2027年までにAI関連の高度人材(修士・博士以上)が約5,000人供給されると予測されている。

しかし、これは少なすぎる。

少なくとも10倍の5万人以上に増やすべきだと考える。AI技術を積極的に導入すれば、産業全体の生産性を飛躍的に向上させることができる。

これ以上、先進国を素早く追いかける『ファストフォロワー』戦略を続けるのではなく、新たな市場を先行して開拓する戦略に転換する必要がある」

⇒参照・引用元:『朝鮮日報』「”반도체·자동차·철강 등 한국, 향후 4년 수출 둔화… AI 인재 5만명 키워야”」

韓国は構造的問題に直面しているのだ

恐らくスターンフェルズ会長も十分に「韓国経済の本当のところ」を理解していると思われますが、いささかリップサービス的な表現をしています。「最もダイナミックな経済大国の一つ」としていますが、そうでしょうか?――ですから。

それはともかく、スターンフェルズ会長が指摘する「過去20年間に主力輸出品目がほとんど変わっていない」という問題は、先にご紹介した『韓国銀行』の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁の指摘と同じです。

『韓国銀行』李総裁がハッキリ言ってしまう「これが現在の韓国の実力だから仕方ない」
2025年02月25日、韓国通過金融委員会が基準金利を0.25%下げ、「2.75%」にすると決定しました。毎度おなじみですが、『韓国銀行』の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁が会合後の記者会見に出席。記者からの質問に応じました。この記者との質疑応...

李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は――

「韓国政府が最も痛感しなければならないのは、過去10年間、新しい産業が導入されなかったことだ。

新しい産業を導入するには創造的な破壊が必要で、誰かが苦痛を受けなければならないが、その社会的な葛藤に耐えられず、あれこれ避けていたら、新しい産業が一つも導入されなかった」

――と同じことを言っています。

つまり誰が見ても、韓国が抱えている問題は「構造的」なものであり、これまでのように構造的な問題の解決を「痛みがあるから」と避けていたらダメだ――ということなのです。

もちろん「もうダメ」になってきています。Money1では何度も指摘してきましたが、すでに韓国はピークを超えて下り坂に入っているのです。

「よそからパクってなんとかしよう」というのがダメな理由

今回のスターンフェルズ会長の指摘で面白いのは、

「これ以上、先進国を素早く追いかける『ファストフォロワー』戦略を続けるのではなく……」

――という部分です。

韓国では、アメリカ合衆国、日本などの戦略や方向性、技術を剽窃する(パクる)ことを「キャッチアップ」などと表現しますが、それだけやってればOKという時代はもう終わったよ――といっています。

合衆国も日本も「韓国のやり口」は十二分に理解していますので、そう簡単にはパクらせません。「自分で努力してなんとかしろよ。お前の国が左前になろうが知るか」が基本姿勢です。

スターンフェルズ会長の言う「新たな市場を先行して開拓する戦略に転換する必要がある」なのですが、これができるなら韓国は現在のような袋小路に陥っていません。

この期に及んで、例えば『SKグループ』の趙兌烈(チョ・テヨル)会長は「これからはロボットだ」などと言い出しています。『テスラ』の後追いですね。いまだに戦略を真似して技術を剽窃すればなんとかなる――と考えている証拠です。

ロボットだって中国が安値の叩き合いに引きずりこもうとしているのですから、韓国企業に勝てるとは考えられません。

半導体・自動車・鉄鋼の全てが日本から剽窃した技術で成立したことを振り返ってみてください。韓国が今「Kーなんとか」と誇っているものに、オリジナルがあるでしょうか? ありません。

現在、韓国経済の先行きに暗雲が垂れ込めていますが、それは輸出品目がどうとか、トランプ関税がこうとか、そういう理由ではないのです。

「自分の力」で打開できると思えないからです。

韓国は最も苦手な「オリジナリティーの発揮」が求められている状況です。これまで「できなかった」ことができるとは思えませんし、だからこそ日本企業は決して韓国に技術を渡してはなりません。

どんなにすり寄ってきても顔面を高下駄で蹴り飛ばすべきです。

(吉田ハンチング@dcp)

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