【韓国のおかしな状況】「税金の減免」史上最大78兆に達する。国税収入が減少しているのに税金を減免しなければならない

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2025年03月25日、韓国の企画財政部が「2025年租税支出基本計画」を公表しました。

これが非常に面白い内容です。まず以下をご覧ください。資料の中にある「II. 租税支出の現況および成果評価制度の運用実績」というパートです。


↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください/スクリーンショット

⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「2025年租税支出基本計画」

黄色のマーカー部分に注目していただきたいのですが、「国税減免額」として「78.0兆ウォン」と書かれています。

この金額は史上最大規模になります(ただしまだ予定)。

「国税減免額」というのは、国が本来なら課税できたはずの税金のうち、政策的な理由などで 免除・軽減・控除 などをした分の「税収を得なかった金額」のことをいいます。

簡単にいえば、「取れるけど取らなかった税金」です。

Money1でもご紹介してきたとおり、韓国は予算どおりの国税収入が得られず、財政は火の車となっています。なにせ、中央銀行から短借を繰り返して「借りては返し」を行い、なんとかキャッシュフローを回しているような状態です。

また、外国為替平衡基金(為替介入のためにプールしておく)のお金にも手をつけています。

今回公表された資料にも「412.2兆ウォン」と書いていますが、これも「予定」であって、このとおりの国税収入があるとは思えません。なぜなら2024年度の見込みが「364.4兆ウォン」だからです。

どん底景気が続いているというのに、約60兆ウォンも税収が増えるでしょうか。

このように国税収入が減って困っているというのに、「国税減免額」は78兆ウォンを予定しているのです。

税収がないのに税の減免は「2024年:71.4兆ウォン」 ⇒ 「2025年:78.0兆ウォン」と増えています。

なぜこんなことになるのでしょうか?

理由は簡単で、景気がどん底で、民間にお金を回さないといけないからです。

しかし、韓国政府は国債発行は制限され、中央銀行から短借しないといけないほど苦しい財政状況です。仕方がないので税金を削って、その分、民間部門の流動性を増そうとしているのです。

国税減免の目的とは?

普通「国税減免」には、主に以下のような政策的な目的があります。例と共に挙げてみます。

●経済活性化:中小企業への税額控除、投資促進減税など
●社会政策:子育て世帯への税控除、医療費控除など
●特定産業の育成:エコカー減税、IT投資控除など
●災害支援:被災地域への課税猶予や減免など

韓国は現在、大規模な山火事で国民が大変困っていますので、それへの対応もあるでしょう。

また、韓国お得意の補助金が「国税減免」の形でもたらされることもあります。国税減免額の増加は一般的に次のようなことを意味します。

政策的に減税や控除が「増えている」
国の「見えない支出」が増えている
財政の柔軟性が下がるリスクを抱えている

「国税減免額が増えている」とは、「国が政策的に『取らない税』を増やしている」ことで、つまりは、「その分だけ実質的に支出している」という意味です。

表向きの「歳出」(韓国では『支出』という)には出てこないけれど、「裏の支出」とみなされるのです。

韓国政府の財政は火の車で、しかし民間にお金を回さないといけないので、税収が減少しているというのに、減税をしなければならない――という、おかしな話に陥っています。

(吉田ハンチング@dcp)

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