韓国の憲法裁判所が今週末、2025年03月21日(金)に尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の弾劾訴追を「合憲」とするのか「違憲」とするのか――その判決を出す、と見られています。
これまでの例でいえば、その2日前には「この日に判断を出します」というプレ告知があるはずなので、もし本当に21日に判断を出すのなら、本日中には予告があるはずです。
↑「尹大統領の弾劾に反対」の皆さん。人数からいえば「弾劾賛成」よりも多い模様です(警察の非公式統計による)。
しかし、尹大統領弾劾反対派は数でいえば、賛成派を凌ぐ規模となっていると見られ、判断がどちらになっても、本当に「暴力沙汰」が起こる可能性があります。
もしかしたら、憲法裁判所の判事がポカポカ殴れるようなことになるかもしれません。
もちろん、Money1でもご紹介したとおり、警察庁が「激突!」に備えて警備を厳にしていますが、突発的事態が起こるかもしれず、予断を許さない状況です。
この憲法裁判所の判断を待つばかりになって緊迫する中、世にもあほらしい議論が、政府与党『国民の力』と最大野党『共に民主党』の間で勃発しています。
お互いに「憲法裁判所の判断に従う」と言え!――と罵りあっているのです。
「憲法裁判所の判断に従う」と言わせたい両派
まず、以下の写真をご覧ください。
「またかよ」なのですが、世にも大人げない、『国民の力』の非常対策委員長・権寧世(クォン・ヨンセ)さんと、『共に民主党』の代表・李在明(イ・ジェミョン)さんの2ショットです。
↑2025年03月01日に『崇義女子大学』で開かれた第106周年3・1節記念式に出席した二人の様子。
Top二人がこのような状況ですので、お互いに罵り合うのも当然ですし、判決がどうなろうが世論もまた真っ二つに分かれて争うことになるでしょう。政治報復は深まることが予想されます。
そこで、お互いに「憲法裁判所の判断に従うと言え!」と言質取り合戦が行われているのです。
李在明(イ・ジェミョン)さんの腰巾着こと朴贊大(パク・チャンデ)院内代表は「憲法裁判所の判断を尊重するのは政治家として当然のことだ」と述べ、『国民の力』に圧力を掛けました。
しかし、この「当然のことだ」は、『共に民主党』の「党としての意見表明」ではありません。
李在明(イ・ジェミョン)さんは、YouTubeの番組に出演して「憲法秩序に基づく決定には当然従う」と述べましたが、なにせこの人はウソばっか言う人なので、どこまで信用できるのか疑問です。
一方の『国民の力』の権寧世(クォン・ヨンセ)非常対策委員長は「党の公式見解は、憲法裁判所の判断結果を受け入れるというものだ」と言ってはいますが、党の指導部では「弾劾が棄却された場合に民衆蜂起が起こると扇動する動きがある。『共に民主党』は一刻も早く『憲法裁判所の決定を受け入れる』と明言すべきだ」と圧力を掛けています。
ことほどさように「言質取り合戦」が行われています。
憲法裁判所の判断が出た後、何が起こるのかにご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)