中国地方政府の天文学的な負債「約632兆円」。自転車操業の現実

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中国の地方政府は借金で首が回らなくなっています。

2023年04月末時点で、中国の地方政府の負債残高は37兆527億元(約724兆7,508億円)。この時点で、頭がぼーっとするしかない天文学的な金額ですが、増え方がまた異常です。

2022年04月末が「32兆2,871億元」(約631兆5,357億円)でしたので、前年同期比で14.8%も増加。

2022年末時点で「35兆618億元」(約685兆8,088億円)だったので、わずか4カ月で「5.7%」の増加です。

資金調達のための地方債も凄い勢いで発行しています。

2023年01~04月の4カ月で地方債発行額は「2兆7,825億元」(約54兆4,257億円)に達し、このうち「8,306億元」(約16兆2,465億円)はロールオーバー用の借り換えで発行した債券です。

2022年01~04月に発行した地方債は「2兆1,088億元」(約41兆2,481億円)でそのうち借り換え債は「4,179億元」(約8兆1,741億円)でした。

ということは、2022年 ⇒ 2023年の同期間比較で、地方債の発行額は「31.9%増加」、借り換え債の発行額は「98.9%増加」したことになります。借り換え債の発行額は驚くなかれ、ほぼ2倍になったのです。

同時に、地方政府は01~04月に借金の元本を「7,916億元」(約15兆4,837億円)返済したのですが、このうち「7,398億元」(約14兆4,705億円)は借り換え債で賄われました。財政資金による元本の返済は518億元(約1兆132億円)にとどまっています。

つまり93.5%は新たな借金を作って返済したのです。

これが何を意味しているかというと、中国地方政府の「自転車操業」です。

複数のクレジットカードを回してしのぐ、という多重債務者にそっくりな事態となっているのです。地方政府の破綻待ったなしですが、なにせ法の上に中国共産党がいるといういい加減な体制ですので、何をするか分かりません。

記事内の日本円換算は「1元=19.56円」で行いました。

(吉田ハンチング@dcp)

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