中国の海関総署が2025年01~02月累計の輸出入現況のデータを公開しました。
中国はこれまで、①不動産②輸出③内需という3つのエンジンによって経済成長を牽引してきました。
しかし、①の不動産セクターはもはや壊滅状態で、③内需はどん底景気で見る影もありません。
残っているのは②輸出だけで、これもまたコロナ禍によって大打撃を受けました。現在では世界の工場といわれた地位は大きく毀損され、現在まで低迷を続けています。
2025年に入り、中国の輸出入はどうなっているのか? 海関総署による2025年一発目の通関ベースの輸出入です。
輸出:5,399.4億ドル(2.3%)
輸入:3,694.3億ドル(-8.4%)
貿易収支(輸出 – 輸入):1,705.2億ドル
輸出額は「2.3%」と対前年同期比で増加していますが、これは市場予測値の5%の半分未満、2024年12月の対前年同期比の増加率10.7%から大きく減少しました。
春節の影響が考えられますが、先にご紹介したとおり、今年の春節は「人はどこに行ったのか?」というほど閑散としたものでした。中国の景気低迷は惨状というほかはなく、それを考慮すれば「2.3%」は頑張った方かもしれません。
ただし、輸入が対前年同期比で「-8.4%」となっているの、中国内の景気低迷を裏付ける数字です。なぜなら「輸入」は「外国からする消費」に他ならず、つまり消費が弱っていると見ることができるからです。
(吉田ハンチング@dcp)