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中国が世界各地にポンコツなインフラ施設を量産!弱い国を食い物する極悪国家

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中国が引き受けた開発案件がボロボロの結果を出しているという件を『Wall Street Journal』が報道して、日本メディアのみならず、韓国メディアにも引かれて注目を浴びました。

どのメディアでも、中国がエクアドルから請け負い、27億ドルが投入された「コカ・コード・シンクレア水力発電所」のダムに数千の亀裂が入り、崩壊するかもしれないとエクアドル政府のエンジニアが語った――ことに焦点を当てています。

2018年時点で約7,600カ所のひび割れという報告だった

ただし、事はエクアドルのダムだけにとどまりません。背後にあるのは中国の汚いやり口と、いい加減極まるインフラ開発です。

⇒参照・引用元:『Wall Street Journal』「China’s Global Mega-Projects Are Falling ApartMany of China’s Belt and Road infrastructure projects are plagued with construction flaws, including a giant hydropower plant in Ecuador, adding more costs to a program criticized for leading countries deeper into debt」

罠にはまったエクアドル

「コカ・コード・シンクレア水力発電所」が水を引くダムは、2016年04月に運転を開始しましたが(最初は部分的にスタート)、落成式には他ならぬ習近平総書記が演説を行っています。

その中国共産党にとっては記念すべきダムが崩壊するかもしれないというのです。ちなみに、この「コカ・コード・シンクレア水力発電所」ダムは、エクアドル政府が2015~2016年に完工を目指した8つの大型水力発電所建設計画のうち、最大規模でした。

8つの発電所所の合計出力は「2,832.4MW」で、「コカ・コード・シンクレア水力発電所」が「1,500MW」ですから、計画の半分以上の出力を占めるものだったです。

これは例の中国の「一帯一路」構想の成果の一つで、2016年末時点ラテンアメリカ諸国は、中国から212億2,700万ドルを借款していました(『Inter-American Dialogue』年次報告書による)。

主要な国の借款金額を見ると以下のようになります。

2016年 主要国「対中国借款」金額
ブラジル:150億ドル
ベネズエラ:22億ドル
エクアドル:22億ドル

中国はラテンアメリカ諸国にお金を貸しつけ、そのお金で自らがインフラ開発を請け負っていたのです。お金はぐるっと回って中国に還流するわけで、それ借款の利子がもうかる仕組みです。

しかも、これがいわゆる「一帯一路の罠」というヤツで、その国が借りたお金の償還に行き詰まると「じゃあ、借金のカタに港を99年借り受けるわ」などと、病人の布団をはぐような商売をしてきたのです。

エクアドルの不幸は、基礎技術がない上に施工もいい加減な中国などにダムを造らせたことです。

2016年に完成、稼働して現在2023年。わずか7年しかたっていないのに数千の亀裂が入っているというのは、どれだけ「杜撰な設計」かつ「いい加減な施工」なのでしょうか。

ダムが崩壊し、コカ・コード・シンクレア水力発電所が使えなくなると、エクアドルは最大の電源供給施設を失うのです。

いい加減な中国のインフラ開発

エクアドルだけではありません。中国が世界各国で行ったインフラ開発はポンコツぞろいです。

●パキスタン
2022年、ニールム・ジェルム水力発電所で、タービンを駆動するために水を引く山中のトンネルに亀裂があるのが発見され、当局が発電を停止。969MWの発電所が、稼動してわずか4年でトンネル崩壊の懸念で停止した。

●ウガンダ
『ウガンダ電力発電株式会社』(略称「UEGC」)は、2019年の運転開始以来、頻繁に故障が発生しているナイル川の中国製183MW水力発電所において、500以上の建設欠陥を確認したと発表。

水力発電所の建設を主導した『中国国際水電公司』は、ダムを水草などのゴミから守るためのフローティングブームを作らなかったため、タービンの詰まりや停電の原因になっている。

また、発電機やタービンが設置されている発電所の屋根からも雨漏りも発生。発電所の建設費は5億6,770万ドル。そのほとんどである4億8,000万ドルが『中国輸出入銀行』からのの融資によってまかなわれた。

ナイル川のさらに下流にある別の中国製水力発電所、600MWの「カルマ水力発電プロジェクト」は完成が予定より3年遅延。ウガンダ当局はこの遅れを壁のひび割れなど、さまざまな建設欠陥のためと非難。

UEGCはまた、中国の請負業者である『Sinohydro Corp.』(『中国水利水電建設』)が欠陥のあるケーブル、スイッチ、消火システムを設置したため、交換する必要があるとしている。

2023年初め、ウガンダ政府は資金調達のために『中国輸出入銀行』から借りた14億4,000万ドルの返済を開始しなければならなかったが、発電所はいまだ稼動せず。

このように、中国はお金に余裕のない小国に融資を行い、自国のポンコツ企業に仕事を請け負わせてポンコツインフラを建設させているのです(上掲だけではありません)。こんなにいい加減でひどい国が他にあるでしょうか?

中国の外貨準備はいざというときに使えるのか?

もう一つ、面白い指摘があります。中国は外貨準備に第三世界の開発案件なども外貨準備に組み入れているのではあるまいな?――です。外貨資産にはなるかもしれませんが、エクアドルのダムなどいざというときに使える資産ではありません。

定点観測でご紹介していますが、中国の外貨準備高は、SDR’s、『IMF』リザーブポジション、金などを除いて、一応「約3.1兆ドル」(正確には外汇储备3兆1,276.91億ドル)を保有していることになっています。


データ出典:『中国 国家外貨管理局』公式サイト

しかし、その中身は全く分りません。また、最も外貨に換えやすいリスクフリーな資産であるアメリカ合衆国公債の保有額は減少を続けており、直近のデータでは8,700億ドル

では、残りの2兆2,577億ドルはなんでしょうか? 本当にいざというときに使えるものなのでしょうか?

(吉田ハンチング@dcp)

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