韓国・『共に民主党』また「弾劾訴追」脅迫を始める。

広告
おススメ記事

韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領がソウル拘置所から釈放されました。ソウル中央地方裁判所が「拘束取消し」を判断したからです。


↑帰宅した尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領はしっぽを振りながら迎えた犬を1匹ずつ抱きしめ、金建希(キム・ゴンヒ)夫人、秘書室長、付属室長、随行室長、警護処長とキムチチゲの夕食をとった――とのこと(大統領室関係者の談)。

今回の本題に行く前に、まず、なぜソウル地方裁判所が「釈放」を認めたのかについてご紹介します(「知ってるよ」という方は以下の小見出し2つのブロックを飛ばしてください)。

ソウル中央地方裁判所は、検察の「手続きミス」を主要な原因としました。

なぜ尹大統領の拘置は継続されたのか? そのタイムライン

タイムラインは以下のようになります。

01月15日
高位公職者犯罪捜査処が尹大統領を逮捕
(ソウル西部地方裁判所が逮捕令状と拘束令状を連続して発付)
⇒これにより尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は拘置所に収監されることになりました。

この拘束令状は10日間が期限でした。

尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領を拘置所に留め置くためにには、拘束令状の期間延長が必要です。

そこで、検察は2025年01月「拘束令状」の期間延長を申請したのですが、2025年01月24日22時頃、ソウル中央地方裁判所はこれを却下

01月25日02時頃、検察は再申請したのですが、ソウル中央地方裁判所はこれも却下

そのため、この時点で検察には以下の2つしか選択肢がなくなったのです。

1.即時起訴する
2.尹大統領を釈放する

「1」であれば、一審の審理が終わるまでの最大6カ月の間、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領を拘束したママにすることが可能でした。

そのため――

01月26日
検察が尹大統領の身柄を引き継ぎ、ソウル中央地裁に拘束起訴

いささか、尹大統領を拘束したママにしたかっただけではないのか――と見ることができる「即時起訴」を取ったのです。

――という流れで尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領はソウル拘置所に収監されたママとなりました。

尹大統領が釈放されるに至った「法理」とは?

尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領側の弁護士は、検察側の手続きの違法性について指摘。釈放申請を行いました。

――で、今回の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領釈放に至ります。

法理としては、「拘束期限が切れてから起訴したので無効」という理屈です。

検察が拘束起訴を行った01月26日午後6時52分の時点で、すでに拘束期間が9時間45分超過していました。これをもってソウル中央地方裁判所は、手続きが違法(期限切れ)と判断しました。

拘束可能な日限については、「日付(日数)」ではなく、「時間で判断すべき」としたわけです。

検察は、この手続きミスの指摘に対して「不服」を表明。「無茶苦茶だ。これまでも日数でカウントしていたじゃないか」としました。

しかし、(非常戒厳宣布の)捜査本部の不服表明はともかく、大検察庁は「期限のカウントだけではない」として大局的な判断を下しました。大検察庁は、

「仮に拘束期限内であったとしても、高位公職者犯罪捜査処による「内乱罪の捜査権」に関する法的根拠が不明確であり、判例もないため、尹大統領を釈放した状態で裁判を進めるのが適切」としたのです。

もし違法性がある手続きで裁判が進行すると、後になってから再審請求が行われるかもしれず、「このまま進行すると危ない」というあけです。

最終的には「手続きの明確性を確保し、捜査の適法性に関する疑念を払拭するため、拘束取消しの決定が妥当」としています。

手堅く、先のことも見据えた良い判断だったといえるでしょう。いささか、うがった見方になりますが、そもそも大統領操作の違法性が問われている中(高位公職者犯罪捜査処には内乱罪の捜査権は法律上ない)、検察がその片棒を担ぐわけにはいかない――という判断があったのかもしれません。

また、これでは『共に民主党』が政治的に文句をいってくるだろうから、検察の捜査本部に「(一応)不服を申し立てさせた」と下衆の勘繰りをすることもできます。

――というわけで、ここからが今回の本題です。

出た! 「お前も弾劾してやろうか」

尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が拘束を解かれたというのが、よほど腹に据えかねたのでしょう、『共に民主党』は猛反発しています。

2025年03月08日、朴贊大(パク・チャンデ)院内代表は、国会で開かれた議員総会を終えた後、抗議集会の冒頭発言で以下のように発言しました。

「憲法裁判所には、憲法を守る責務がある」

「民主主義の最後の砦として、憲法と良心に基づき(弾劾審判の)決定を下してほしい」

「大韓民国の運命が憲法裁判所の判断にかかっていることを肝に銘じてもらいたい」

「今回の事態の最大の責任は沈禹貞(シム·ウジョン)検察総長にあり、直ちに辞任すべきだ」

「理解しがたい判断に対して即時抗告を行わず、上級審の判断を受ける機会を自ら放棄し、尹大統領を釈放した」

「その事実だけでも、沈禹貞(シム·ウジョン)総長は職を辞すべきだ」

「さらに、拘束延長を認めなかった裁判所の決定があったにもかかわらず、即時起訴せず、検察内部で協議を行った責任も沈禹貞(シム·ウジョン)総長にある」

「到底容認できない行為をしておきながら、何事もなかったかのように済ませることはできない」

「『共に民主党』は沈総長を即刻告発し、彼が自発的に辞任しない場合は弾劾を含むあらゆる措置を講じる


↑沈禹貞(シム·ウジョン)検察総長。

沈禹貞(シム·ウジョン)検察総長に狙いを定めたようで、また「弾劾を含むあらゆる措置を講じる」と「弾劾訴追」をほのめかしました。

『共に民主党』による国会制圧、弾劾訴追の連発が国民からの批判に遭い、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領への支持の原動力にもなっっているというのに――同党はまだ「弾劾政局」を続けるつもりです。

裏を返せば、この期に及んでいまだに「弾劾政局」を続けるというのは、『共に民主党』がいかに追い詰められているのか証拠ではないでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

広告
タイトルとURLをコピーしました