投資関連のニュースで「リスクプレミアム(risk premium)」という言葉が登場することがあります。このリスクプレミアムの意味をご存じでしょうか? 投資には損をする可能性があります。もちろん大きな利益を出す可能性もありますが、株式や債券を購入すること、投資を行うことは損をする可能性を受け入れた、つまりリスクを取ったということです。
このリスクの見積もり方には専門の分析があるのですが、それはちょっと脇に置いて、ざっくりとリスクについて考えてみましょう。世の中に投資を募る金融商品は星の数ほどありますが、中には損をする可能性の高いものと低いものがあります。
最も損をする可能性が低いのはアメリカ国債だと考えられています(そのため、しばしばアメリカ国債は「リスクフリー」と呼ばれます)。世界で唯一のスーパーパワーであるアメリカという国(連邦政府)が発行し、その利率を保証するものだからです。
たとえば、アメリカ国債と、政情不安定な「ポンコツ共和国」が発行する国債の利率が同じ「3%」だったらどちらに投資するでしょうか? もちろんアメリカ国債ですね。
もしポンコツ共和国が国債を発行し、それに投資してもらおうと思ったら、アメリカ国債よりも損をする可能性が高い分、つまりリスクが高い分、利率を上げないといけません。
リスクに見合ったご褒美、「利益」を提示しなければならないわけです。この、安定した投資先と考えられるものとの利益率の差が「リスクプレミアム」です。
リスクがほぼない金融商品との利率の差がどのくらいあるかを「リスクプレミアム」として分離して考えることによって、「その金融商品への投資が本当に妥当なのか?」を測るというわけです。
(柏ケミカル@dcp)