『三国志』ファンには少しがっかりな話かもしれません。中国の珍ニュースみたいな記事で誠に申し訳ありません。
中国・湖北省荊州市に『三国志』に登場する英雄・関羽の像があります(上掲)。これは「世界最大の関公像」で土台からの高さは58メートル、総重量は5,000トン以上あります。関羽が右手に持つ青龍偃月刀だけでも70メートルに達します。
さすが大陸!と言いたくなるようなスケールですが、2020年10月、住宅都市農村建設部によってこれが違法建築であることが確定します。
「主要保護地域の建物の高さは9メートルを超えてはならず、一般調整地域は15メートルを超えてはならない」というルールがあるにも関わらず、当局の認可を受けず勝手に建造されていたのです。
また、防火設備が規定どおり備わっておらず、基盤部分の沈下が見つかる始末。こちらもさすが中国!と言いたくなる展開です。
で、この巨大関羽像を移転するという話が決定されているのです。移転には4,000万元(約6億3,282億円)をかけ、新事業も併せて1億5,500万元(約24億5,220万円)が投入されるとのこと。
6.3億円で移転できるのだろうか?という疑問もありますが、2021年01月に作業を開始する予定。移転先は現在の場所から4kmの「点将台」です。
地元の住民からは「無駄遣いだ」などの声が上がっていますが、現に沈下しているものを放置するわけにもいかないのではないでしょうか。移転の途中で大惨事にならないことを心よりお祈り申し上げます。
(吉田ハンチング@dcp)