カナダのJustin Trudeau（ジャスティン・トルドー）首相はアジア歴訪中、2023年09月07日に『Bloomberg』からのインタビューに応じ、記者から中国との政治的和解があるかどうかについて聞かれました。
↑『Bloomberg』「Trudeau Says There’s No Room for Political Rapprochement With China」
これに対してトルドー首相は「和解？ いや、現時点では無理だ。ここ数年で中国が下した決断は、カナダだけでなく他の国にとっても、中国と関わることをより困難なものにしている」と答えています。
自由主義陣営国、G7の一角であるカナダのTopが明確に「中国と政治的和解は無理」と回答したのは驚きです。
しかし、これも無理はないこと。トルドー首相は、2015年の就任時に「中国との自由貿易協定の締結を望む」としたのですが、カナダ人2名が中国当局に恣意的に拘禁される事件が起こるなど、関係は悪化しました。
2022年末には、カナダメディアが、中国共産党政府が2019年と2021年のカナダの選挙結果に影響を与えようとしたと報じており、その件でもカナダ国内に波紋を広げました。報道では、複数の連邦候補者、党員、地域指導者が関与する秘密ネットワーク組織がある――としています。
カナダの当局はこの疑惑についての捜査に乗り出しています。07日、トルドー首相は、ケベック州控訴裁判所のMarie-Josee Hogue（マリー＝ジョゼ・ホーグ）判事を調査の指揮官に任命しました。
調査によって何が出るのかが注目されますが、中国共産党による浸透工作やプロパガンダに注意しなければならないのは日本も同じです。
（吉田ハンチング＠ｄｃｐ）
