2021年01月22日、韓国預託決済院は2020年の「ELS」の発行額が2019年比で「30.9%減少」の「69兆333億ウォン」になったことを明らかにしました。
ELSは「Equity-Linked Security」の略で、日本語版の韓国メディア記事などでは「株価連携証券」と訳されています。非常に人気があって、「国民的財テク商品」と呼ばれていました。
しかし、証券会社が追い証(マージンコール)に苛(さいな)まれ、また追い証で外貨が枯渇するという異常事態になりました。証券会社は本当に飛びそうだったのです。
株式やFXの取引をされる方ならご存じのとおり、「追い証」は普通、投資家に証券会社が請求するものであって、証券会社が追い証を求められるという話はあまり聞きませんね。
これはELSという商品の特性によるもので、至極簡単にいえば、間接投資のような商品になっており、証券会社自身がハイレバレッジでお金を突っ込まなければならないからです。また、外貨建ての追い証が求められ、その支払いのため巨額の「ウォン売り・ドル買い」を行ったため、ウォン安を進行させるというおまけまで付きました。
国民的財テク商品が韓国証券会社を飛ばしかける
という世にもあほらしい事態になったのです。
さすがに発行が抑えられた――というわけです。しかし、またぞろ復活するでしょう。人というのは懲りないものですから。
(吉田ハンチング@dcp)