韓国関税庁の輸入額のデータは7%ぶれる

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先の記事で、韓国関税庁の公表する「通関ベース」での輸入額は信用できない――と述べましたが、この件をより詳しくご紹介します。

貿易のもうけで成り立っている韓国にとっては輸出入の動向は非常に重要です。毎月10日ごとに韓国の関税庁は「通関ベース」での輸出入の金額を公表しています。

しかし、この数字が翌月公表される「国際収支統計」とまあ合わないのです。もちろん関税庁の方は「通関ベース」ですから合わなくても当然かもしれませんが、特に輸入について数字の乖離(かいり)が大きすぎます。結論からいえば輸入7%も合いません。

関税庁が公表した2020年通年の月別輸入額は以下です。

通関ベース輸入額
01月 42,718
02月 36,977
03月 41,804
04月 37,933
05月 34,662
06月 35,795
07月 38,849
08月 35,818
09月 39,400
10月 39,094
11月 39,945
12月 44,638
12カ月平均 38,969

※単位は百万ドル

2020年は月平均は「389億6,900万ドル」です。「通関ベース」ではこうなっています。

翌月『韓国銀行』が公表する「国際収支統計」(英語版もあり国際的に公開するものです)の「輸入」と比較すると以下になります。

通関ベース輸入額(A) 国際収支統計輸入額(B) (B)- (A)
01月 42,718 40,710 -2,008
02月 36,977 34,348 -2,629
03月 41,804 38,936 -2,868
04月 37,933 34,818 -3,116
05月 34,662 31,171 -3,491
06月 35,795 33,289 -2,506
07月 38,849 35,978 -2,871
08月 35,818 32,720 -3,098
09月 39,400 37,200 -2,200
10月 39,094 36,429 -2,665
11月 39,945 36,968 -2,978
12月 44,638 42,093 -2,545
12カ月平均 38,969 36,222 -2,748

上掲のとおり、国際収支統計の方は月平均「362億2,200万ドル」で、2020年は常に「通関ベース」よりも低く、月平均「27億4,800万ドル」(7.1%)も少ないのです。

じゃあ「輸出」はどうなんだ?といわれるかもしれませんが、結論からいえば輸出の方はあまりぶれないのです。

通関ベース輸出額(A) 国際収支統計輸出額(B) (B) – (A)
01月 43,103 42,780 -324
02月 40,912 40,945 33
03月 46,167 45,898 -269
04月 36,270 35,522 -748
05月 34,855 33,784 -1,071
06月 39,214 39,473 259
07月 42,785 42,990 205
08月 39,469 39,804 335
09月 47,820 49,306 1,486
10月 44,819 46,596 1,777
11月 45,752 46,918 1,166
12月 51,332 52,589 1,257
12カ月平均 42,708 43,050 342

関税庁の公表する「通関ベース」の輸出額は月平均で「427億800万ドル」、国際収支統計の「輸出」は月平均「430億5,000万ドル」で国際収支統計の方が平均で「3億4,200万ドル」多いことになります。

しかし、これは「0.8%」に過ぎません。輸入の方は上記のように月平均「27億4,800万ドル」(7.1%)も違います。

というわけで、同じ「通関ベース」のはずなのに輸出と輸入でこれほどぶれ幅が違うのです。

(吉田ハンチング@dcp)

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