日本では専門家以外にあまり知られていませんが、韓国ではファブレス(工場を持たない)な半導体設計企業が頑張っており、半導体産業の一角を担っています。まだしも日本で一般に名が知られていそうなのは『シリコンワークス(Silicon Works)』や『アナパス(Anapass)』といったところでしょうか。
ところが、この韓国の半導体設計企業が枯死の危機に瀕しているという報道が出ました。特に中小のファブレス企業が赤字で困っているというのです。
韓国メディア『毎日経済』が上場した半導体設計企業20社の業績を調べたところ、
2020年第3四半期までの実績
売上高:2兆5,483億ウォン(約2,446億円)
営業利益:714億ウォン(約68億円)
(営業利益率:2.8%)
売上高:2兆5,483億ウォン(約2,446億円)
営業利益:714億ウォン(約68億円)
(営業利益率:2.8%)
となっているとのこと(20社合計)。営業利益率が「2.8%」しかありませんが、それもそのはず『シリコンワークス』以外の19社は赤字なのです。
世界的なファブレス企業といえば、アメリカ合衆国『Qualcomm』『AMD』『NVIDEA』などがありますが、2019年段階で韓国のファブレス企業の市場シェアは3.2%。『サムスン電子』の「LSI事業部」を除けばわずか「0.8%」になります。
このような状況で、なおかつ枯死しそうというのは非常に問題です。
(吉田ハンチング@dcp)