韓国の輸出入について、Money1では何度も不況型黒字である旨をご紹介してきました。輸入が極端に減少したため、輸出が減っているのに大きな黒字を出すことができたのです。
この不況型黒字が、家計の面でも証明されるデータが韓国の統計庁から出ました。非常に興味深いものです。
コロナ禍の中、2020年の韓国の家計では黒字率が過去最高を記録したのです。この場合の黒字率は「収入 – 支出」で出た残ったお金(家庭の収支の黒字分)を収入で割ったもの。黒字の金額の収入に占める割合を算出しています。簡単にいえば家庭の利益率です。
この家計の黒字率が、2020年の各四半期は以下のように推移しました。
2020年韓国家庭の黒字率
第1四半期:32.9%
第2四半期:32.3%
第3四半期:30.9%
第4四半期:30.4%
第1四半期:32.9%
第2四半期:32.3%
第3四半期:30.9%
第4四半期:30.4%
実は、2003年の統計開始以降、韓国の家庭の黒字率が30%を超えたことはたった5回しかありません。
「2016年第4四半期:30.3%」以外の4回は全て2021年の上掲4回です。コロナ禍の中、韓国の家庭が苦しまなかったというのでしょうか?
いいえ。これは支出を削った結果です。その証拠に家計支出は4.9%も減少しました。所得も3.7%増加しましたが、それを上回って支出が削られたため結果として黒字率が向上したというわけです。
韓国の輸出入の話と同じです。つまり、韓国は不況型黒字のただ中なのです。
⇒参照・引用元:『韓国 統計庁』「家計動向調査」
(吉田ハンチング@dcp)