アメリカ合衆国・韓国の初の首脳会談に合わせたのでしょうが、中国共産党の英語版御用新聞『Global Times』に興味深い記事が出ました。
合衆国が韓国『サムスン電子』に「中国に輸出するな」と規制を求める可能性について言及しています。
一部を以下に引用します。
韓国の半導体大手である『サムスン電子』はテキサス州に工場建設を進めており、その後、合衆国からの要請によって中国への人材やハイエンド技術の輸出を中止せざるを得なくなる可能性がある。
そのため専門家は、中国は米国からのさらなる圧力に備えるべきだと指摘しています。ただし、中国と韓国のチップ産業が完全に切り離されるとは考えにくい。
(後略)
前トランプ政権によるハイエンド半導体・技術の輸出規制によって『Huawei(ファーウェイ)』(華為技術)が左前になったのが相当堪えたらしく、中国共産党の御用新聞は『サムスン電子』からの技術流入が止まるのを恐れていることが窺(うかが)えます※。
しかし、中国の専門家は、上記のとおり韓国と中国が完全に分離することはないと見ているのです。
理由は簡単で、韓国が中国との貿易に依存した国だからです。
韓国の最大の貿易相手国は中国であり、韓国政府・韓国企業に中国と手切れすることな決断できるはずがない――と読んでいるわけです。
この記事からは、中国が『サムスン電子』を高く評価していることが分かります(なにせ御用新聞のいうことなので)。
しかし、だからこそ合衆国も『サムスン電子』の動向には注意を払います。実際に合衆国が『サムスン電子』に対して「中国と切れろ」と言うときがきたら、同社はどうするつもりなのでしょう。
※『サムスン電子』から人材、ハイエンド技術を入手していることをこの原稿は告白しています。合衆国的にも、また韓国的にも大丈夫なのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)