非公式ではありましたが、さる09月20日、21日、EU諸国の首脳がザツルブルグで会合を持ちました。議題は一向に進まないブレグジット問題です。イギリスのメイ首相は自らのプランへの理解を求めましたが、EUのトゥスク大統領は「うまくいかない」と一蹴。フランスのマクロン大統領も「受け入れることは難しい」と発言。そのためメイ首相は恥をかかされるために参加したようなもの、でした。
メイ首相のプランは大筋において、
・イギリスは、EU市場にEU離脱前と同様にアクセスできる(ただしEUの規制には従う)
・イギリスは、EUからの自由な人の移動に制限をできる
・EUから離脱するのでEUへの拠出金は支払わない
というもの。EUからするとこの提案は、市場へのアクセスは離脱前と同様に確保しておいて供出金は出さず、人の移動に制限をかける(要するに移民希望者などを締め出せる)など、非常にずうずうしいものに見えるのです。
しかし面白いことに、イギリス国内ではこのメイ首相の提案が「EUに譲歩しすぎたもの」として保守派などから批判されているのです。メイ首相からすればEU、国内双方から叩かれてにっちもさっちもいかない状況です。これはいよいよ駄目かもわからんね、です。
(柏ケミカル@dcp)