G7では中国共産党の圧迫にどう対処するのかが話し合われた模様です。今回のG7には韓国の文在寅大統領も参加しています。
韓国文在寅大統領の動勢が韓国メディアで報じられていますが、韓国メディアの見出しを並べてみると、(中国の話題に乗るとまずいというのもあるのでしょうが)どうも自国のワクチン確保を最優先にして動いているかのように見えます。
話題はワクチン供給についてのものばかり
以下に韓国メディア各紙の見出しをピックアップしてみます。
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)。
⇒参照・引用元:『毎日経済』2021年06月13日付け記事
文大統領「ワクチン生産協力しよう」メルケル首相「mRNAワクチン会社と協議」
⇒参照・引用元:『ChosunBiz』2021年06月13日付け記事
韓・EUサミット…ワクチン供給・朝鮮半島平和議論
⇒参照・引用元:『聯合ニュース』2021年06月13日付け記事
文大統領「COVAX AMCに今年1億ドル・来年1億ドル支援」
⇒参照・引用元:『聯合ニュ-ス』2021年06月13日付け記事
※「COVAC AMC」は「コロナワクチン事前買取公約メカニズム」です。
韓独首脳会談…「ワクチン生産・普及拡大協力」
⇒参照・引用元:『聯合ニュース』2021年06月13日付け記事
アストラゼネカCEO会った文「韓国で接種した最初のワクチン、意味格別」
⇒参照・引用元:『ChosunBiz』2021年06月12日付け記事
文大統領、アストラゼネカCEO面談…ワクチン供給協力要請
⇒参照・引用元:『中央日報』2021年06月21日付け記事
文大統領、オーストラリア首相と首脳会談…「低炭素・水素協力強化しよう」
⇒参照・引用元:『ソウル経済』2021年06月12日付け記事
文大統領、アストラゼネカCEOに「韓国の生産能力を活用してほしい」
⇒参照・引用元:『ハンギョレ』2021年06月12日付け記事
文大統領、ソリオットAZ CEOと面談…下半期ワクチン供給サポート要請
⇒参照・引用元:『亜州経済(韓国版)』2021年06月12日付け記事
菅日本国首相と初対面、オーストラリア首相と「低炭素・水素協力強化しよう」以外は全てワクチン供給についての協力依頼です。
『アストラゼネカ』のパスカル・ソリオCEOには、恐らくリップサ-ビスでしょうが、「韓国の国民が最初に接種したのは御社のワクチンなので、格別な意味がある」と述べ、その上で供給に配慮してほしいと要請したとのこと。
ドイツ・メルケル首相との面談では、アメリカ合衆国にもちかけたのと同じ「韓国には生産技術があるのでmRNAワクチンを生産させてほしい。韓国は世界のワクチンハブになれる」と述べたのこと。
これはワクチンスワップと同じくずいぶん虫のいい話ですが、メルケル首相は『ファイザー』に聞いてみる、と流したようです。残念ながら韓国にはmRNAワクチンを生産する技術はありませんので、また無菌製造(いわゆる瓶詰め)を担当するという話にもなりかねません。
大統領府もワクチン確保が主眼
韓国大統領府・青瓦台のホームページを見ると、2021年06月13日10:52現在、最新のプレスリリースは「文在寅大統領、アストラゼネカのグローバルCEOとの面談結果に関連したバク・ギョンミ報道官のブリーフィング」というタイトルで、やはり大統領府も「ワクチン確保」に焦点を合わせていることが窺(うかが)えます。
国民の命のためにワクチンを確保するのは大統領として非常に重要な責務です。しかし、せっかくG7に参加しているのに面倒なことになっている国際情勢を話し合わなくてもいいのでしょうか。
文在寅さんというのはつくづく不思議な大統領です。
(吉田ハンチング@dcp)