2021年06月15日、アメリカ合衆国財務省から合衆国公債の主要ホルダーと金額のデータが公開されました。韓国の保有金額を確認してみます。
2021年04月末時点で韓国の保有金額は「1,203億ドル」(約13兆2,462億円)です。前月より「26億ドル」(約2,863億円)減少しました。
韓国の合衆国公債の保有額推移(2020年01月~2021年04月)を見ると以下のようになります。
韓国の場合には、公表されている外貨準備高のSecurities(証券類)のほぼ3割が合衆国公債で、これは直近5年で見てもほぼ一定です。2020年12月に「1,309億ドル」に達していますがこれは異例のことでした。
また、今回ご紹介している04月の「1,203億ドル」は外貨準備Securities(証券類)の「29.2%」となり、30%を割りました。これも珍しいことです。2018年11月までさかのぼらないと「29.3%」という数字は見当たりません。
面白いのは、外貨準備高との比較です。
03月から04月にかけてSecurities(証券類)は、
と「62億ドル」増加しました。しかし、保有していた合衆国公債は、
と「26億ドル」減少しているのです。この分を売却したのなら26億ドルのお金が入ったはず。では、外貨準備のDeposits(預金)は増加したのか?
いいえ。03月から04月にかけてDeposits(預金)は、
とほぼ変わっていません。では得たはずの26億ドルはどこへいったのか? そもそもが負債だったので返済したのか、それとも別のSecurities(証券類)に突っ込んだのか。ウォンに換えたのか。
ともかく、04月末時点で外貨準備のうち正体不明のSecurities(証券類)が「2,918億ドル」(約31兆1,301億円)ということになります。
(吉田ハンチング@dcp)