『SWIFT(スイフト)』は毎月「国際決済通貨のシェア」を発表していますが、2021年06月17日に公表された「05月」の結果はちょっと面白いことになっています。
国をまたぐ支払いのトランザクションを支えるのが『SWIFT』ですが、その支払いにどの通貨が使われているのかを集計してシェアを出しています。
1位 ユーロ……39.03%
2位 ドル……38.35%
3位 ポンド……5.78%
4位 円……3.02%
5位 人民元……1.90%
2位 ドル……38.35%
3位 ポンド……5.78%
4位 円……3.02%
5位 人民元……1.90%
非常に興味深いことにユーロがシェア1位となりました。これは2013年02月以来のこと。また、ポンドは4カ月連続の下落で、2010年に『SWIFT』が統計を取り始めて以来最低となっています。
注目いただきたいのは中国の人民元で、
03月:2.49%
04月:1.95%
05月:1.90%
04月:1.95%
05月:1.90%
と下落傾向にあります。アメリカ合衆国とのデカップリングが進行する中で、いまだに中国では輸入の決済の約93%、輸出の決済の約95%でドルが使用されています。人民元の決済シェアがもっと高ければ金融におけるデカップリングのリスクを軽減できるのですが、中国共産党の思惑とは異なり、ドルには到底対抗できないのが現状です。
(吉田ハンチング@dcp)