2021年06月28日、韓国政府は拡大長官会議を開催し「下半期の経済政策の方向」についての会合を持ちました。しかし、この会合では第2次補正予算で「30兆ウォン」以上の第5次災害支援金をまくことばかりが打ち出された模様です。
しかし、『韓国銀行』はインフレ懸念から先制的な「利上げ」を行う意向を明確に打ち出し、下半期に2回の利上げを行う構えです。
政府と中央銀行の方針が食い違う
韓国政府と『韓国銀行』の方針は明らかに正反対です。
お金をまくというのは、金融緩和の継続であり、お金じゃぶじゃぶ状態を続けるということです。お金と物の相対的価値では物の方が高まるわけで、つまりはインフレを進める財政政策です。
しかし、韓国銀行は利上げ、つまりお金を回収する方向で動いており、これはお金の流通量を少なくして相対的にお金の価値を上げる金融政策です。
このように政府と中央銀行が下半期にちぐはぐな対応を取ろうとしているのです。
企画財政部に聞いてみた!
この件について、韓国メディア『ChosunBiz』が企画財政部に取材をしています。当該部分を以下に引用します。
(前略)
このような指摘に対して、企画財政部第1次官は「企画財政部は(現在の財政政策と金融政策が)食い違いとは見ない」とし「マクロ政策の間の役割分担と見ている」と主張した。
(後略)
⇒参照・引用元:『ChosunBiz』「‘돈 계속 뿌린다’는 정부… “인플레? 고민 안 합니다, 물가? 품목 관리로…”」
本当にこれで大丈夫でしょうか。
ちなみに、アメリカ合衆国ではトランプ前大統領が「カーター大統領時代のような金利になるだろう(高インフレのために)」と発言しています(『NEWSMAX』の2021年06月25日の電話インタビューにおいて)。
(吉田ハンチング@dcp)