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中国当局が石炭の窮乏を認めた「2004年の電力不足の悪夢」再演か

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中国では石炭不足に陥っており、価格が高騰しています。オーストラリアへの嫌がらせで豪州産石炭の輸入を制限したためもありますが、国内の石炭鉱山の操業停止なども大きな影響を与えているのです。この石炭不足のため、石炭火力発電所、製鉄工場で石炭供給がひっ迫しています。

『国家発展改革委員会』が石炭供給をなんとかすると誓う

2021年06月28日、中国の英語版御用新聞『Global Times』に興味深い記事がでました。「国家発展改革委員会、07月石炭価格は下落と発表、安定供給を誓う」というタイトルです。

同記事から一部を以下に引用します。

(前略)石炭の大幅な値上げの根拠はなく、水力発電と太陽光発電が回復すると予想され供給危機を緩和するためのさらなる措置が準備されているため、07月に価格が下落する可能性があると述べた

『国家発展改革委員会』(NDRC)は、最近の石炭価格の変動についてコメントし、夏のピーク時の供給を確保するために、石炭の生産量と輸入量を増やすなどのさまざまな措置を講じると述べた。
(後略)

⇒参照・引用元:『Global Times』「China’s economic planner says coal prices to fall in July, vows stable supply」

まず、『国家発展改革委員会』が石炭の供給危機にあることをはっきり認めています。また、水力発電・太陽光発電が回復する――と述べていることから、火力発電所への石炭供給がうまくいっていないことも示唆しています。

06月21日~の週の中国での石炭価格は対前年比で「60%増」だったとのこと。

同記事では、「国内生産と海外の石炭輸入を追加することにより、夏の石炭供給を確保することを誓った」となっているのですが、オーストラリア産の制限を緩和するつもりはないでしょうから、豪州以外の国から輸入を増やすしかありません(豪州炭がインド経由で入ったりしている:もちろんその分割高)。

中国政府、企業・国民が恐れているのは、2004年に起こった深刻な電力不足の悪夢が再演されることです。

『国家発展改革委員会』がいうように本当に07月に状況が改善するのかどうかご注目ください。

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(吉田ハンチング@dcp)

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