韓国の次期大統領選挙への助走が始まっており、各候補の発言が韓国メディアで大きく取り上げられるようになっています。
2021年07月05日『韓国経済』にかなり興味深い記事が出ました。韓国政府が非常識な政策ばかり進めるのはなぜか?という質問への尹錫悦(ユン・ソギョル)前検察総長の回答を報じています。
同記事によれば、尹さんは文在寅政権の脱原発政策を批判してきた『ソウル大学』ジュ・ハンギュ原子核工学科教授と面会した後、記者のインタビューに応じ、
「現政府の常識に反した各種政策がなぜ出てくるのかについては、専門家が不足しているからではなく偏向的な考えを持つ人々を公職者に抜擢しているからではないのか」
と答えたとのこと。恐らく正鵠を射ているでしょう。
そもそも文在寅政権が開始されたときも「素人政権」といわれました。経済も外交も全くの熟練者がいなかったのですから。左派運動のお友達政権と指摘もされてもいましたから。
李知事が歴史認識を糾(ただ)すが尹さんはスルー
先にご紹介した尹さんの出馬宣言については、さっそく韓国政権与党『共に民主党』の大統領候補から批判の声が上がっています。特に対日本政策について李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事は声高に批判を加えています。
李知事の批判に対して尹さんは、
「国家最高位公職者として国の重要な政策を指揮する、あるいは指揮を希望する人間であるなら、現実的で実用的な歴史観、世界観をもって運営しなければならないというのが私の考えだ」
と述べています。つまり、李在明(イ・ジェミョン)知事など政権与党の人間は現実的ではない夢想的な世界観を持っていると言っています。悪い言葉を使うと「お花畑」的だと断じているわけです。
また、「セッカル(色、理念志向)論争、理念論争をしたいとは思わない」と述べて、そのような歴史観・世界観に対して極めて現実的なスルー方針で臨むことを付け加えました。
現在次期大統領候補として、支持率1、2位の尹さんと李知事ですが、どちらが大統領になるかで韓国の経済政策は全く違ったものになりそうです。先にご紹介したとおり、李知事は「ベーシック・インカム」を導入したくて仕方がない人ですし。
(吉田ハンチング@dcp)