2021年07月30日、韓国取引所が興味深い公示を出しました。「韓国取引所公示資料英語翻訳役務」に関する入札公告です。
取引所の出す資料を英訳する人を募集するというのです。
以下はその公告のスクリーンショットです。
⇒参照・引用元:『韓国 取引所』公式サイト「韓国取引所公示資料英訳用役」
これは、「MSCI指数」に関したものと推測できます。
そもそもなんの話かというと……
例えばネット上で「韓国は先進国ではない。MSCI指数で先進国に区分されてから言うべき」といった言説があります。
株式の取引をされない方はご存じないでしょうが、『モルガン・スタンレー・キャピタル・マネジメント』(略称「MSCI」)が算出している「MSCI指数」というINDEXがあります。
「MSCI指数」の中に、
先進国市場(Developed Market)
新興国市場(Emerging Market)
フロンティア市場(Frontier Markets)
新興国市場(Emerging Market)
フロンティア市場(Frontier Markets)
という分類がありますが、韓国は「新興国市場」に入ってるのです。
韓国はなぜか先進国に入っていることにこだわる国で、「MSCI指数」で先進国に分類されるようになりたいのです。
先進国になるには……「英訳」だ!
毎年「MSCI指数」は見直しが行われるのですが、先にご紹介したとおり、2021年も韓国は「新興国市場」にとどめ置かれました。
その主な理由というのが、
①域外のウォン取引市場がないこと
②英語による説明資料が不足していること
etc
②英語による説明資料が不足していること
etc
だったのです(その他に空売り禁止措置を14カ月も続けたことなどがあります)。
つまり、今回の韓国取引所の公告は、「②」をなんとかしようとしているのだと推測できるのです。
頑張ってくださいという他ないのですが、たとえ②はなんとかなったとしても「①」はどうしようもありません。ローカルカレンシーであるウォンの取引ニーズは韓国外ではないので、こちらをクリアするのは望み薄なのです。
しかし、目標に向かって努力するのは大事です。韓国の挑戦の行方にご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)