韓国政府の本予算600兆超えに戦々恐々。文大統領は最後まで「拡大せよ」指令

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1年たつのは早いもので、韓国では来年度の予算編成の時期となり、企画財政部が2022年度の予算案を09月初旬には国会に提出します。

もう来年にはいない文在寅大統領ですが、2021年07月29日、経済長官会議で「来年の政府全体予算を拡大的に編成するために、財政当局と省庁が一緒に議論しなさい」という指示を出しています。

政府の皆さんがこの指示を忠実に守れば、韓国の来年の政府支出は拡大するでしょう。

以下が直近の本予算における政府支出の金額推移です(本予算なので補正予算による支出は含んでいません)。


↑「対前年比の伸び率」は右の目盛りです

2021年は本予算の段階では558兆ウォン(約53.6兆円)だったのですが、「第1次補正予算:14兆9,000億ウォン」、史上最大となった「第2次補正予算:34兆9,000億ウォン」が加わりましたので、計607兆8,000億ウォン(約58.4兆円)まで支出が拡大しているはずです。

「マジノ線」と呼ぶことがもう……

2022年度の予算ですが、先に企画財政部が各省庁からの要求を積み上げた段階で「593兆2,000億ウォン」(約57.0兆円)でした。本予算はこれより膨らむのが常ですので、これを超えることは確実です。

韓国メディアでは、企画財政部自体は「600兆ウォンをマジノ線と考えているのではないか」といった報道が出ていますが、もう何度だって言いますが、マジノ線と名付けている段階で突破されること前提のようなものです。

問題はそのような支出を支えるだけの政府収入があるかどうかです。ない場合は、また借金で賄(まかな)うことになるのでしょう。

文大統領はこの予算だけ組んでいなくなるでしょうから気楽かもしれませんが、景気が回復しなければ、次期政権は財政の舵取りに苦労することになります。

(吉田ハンチング@dcp)

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