↑韓国製戦闘機「KF-21ポラメ」。PHOTO(C)『KAI』
韓国の戦闘機開発にはインドネシアが参加しています。
インドネシアは20%の資金を提供する契約だった
そもそも、この韓国版戦闘機の開発計画は、2001年に金大中大統領が計画をぶち上げたことで始まりました。実際に開発計画が承認されたのは2010年ですが、金大統領の宣言から数えればもう20年になるプロジェクトです。
総事業費「8兆8,000億ウォン」(約8,360億円)のビッグプロジェクトですが、インドネシアはこの約20%「1兆7,338億ウォン」(約1,647億円)を支払う約束でした。
この資金分担をして、試作機1機と技術資料を受け取って48機をインドネシア現地で生産するという話だったのです。
↑「KF-21ポラメ」初号機の出庫式にはインドネシアのプラボウ国防相(Prabowo)も参加していました(最前列の右端の人物)PHOTO(C)『KAI』
お金を支払わないインドネシア
インドネシアはこの分担金を開発の段階に応じて支払う、としていたのですが、現在までに2,272億ウォン(約215.8億円)しか払っていません。
支払い予定総額のわずか13.1%です。
インドネシア側からすると開発はまだその程度しか進んでいないという認識かもしれませんが、韓国ではもうすっかり完成したような雰囲気すらあり(まだ飛んですらいないのに次は第5世代・第6世代だという話が出ています)、インドネシアと韓国の間にはずいぶん温度差があります。
インドネシアは2021年03月に派遣していた技術者を本国に引き揚げるという動きも見せていました。
しかし、08月24日、韓国・インドネシアの外交・国防担当の2+2局長級長官会議が開催され、(韓国メディアの報道によれば)KF-21の開発計画を合意したとのこと。
で、インドネシア技術陣も韓国に戻るようなのですが、しかし、インドネシアは肝心の資金支払いはまだ行っていないのです。
インドネシアがどこまでやる気があるのか、その本気度が疑われる状況です。もちろん韓国の防衛事業庁は「大丈夫」となぜか楽観的です。
先にご紹介しましたが、インドネシア現地メディアは「インドネシアがフランスからラファール36機を購入することに決めた」と報じたのにです。
インドネシアがこの計画を推進するかどうかにご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)