ドルウォンレートがウォン安方向に振れており、韓国通貨当局が目を光らせていますが、企業の方がより真剣です。もうけに関わりますからね。
もんでいますが、先行きウォン安が進行する公算が高いので、企業としては先々の外貨払いに備えねばなりません。
具体的にはドルの温存です。
ウォン安が進行すると、ドルに換えるのに必要なウォンが余計にいることになります。そのため、もうけたお金をウォンに換えるのではなく、ドルのママで持っておいた方がいいわけです。
企業がドルをためだしたのを示すデータがあります。2021年10月19日、『韓国銀行』が韓国居住者の外貨預金のデータを公表したのですが、まず以下をご覧ください。
2021年09月「韓国居住者」の外貨預金
国内銀行:838.4億ドル(対前月比:+25.4億ドル)
外国銀行支店:103.6億ドル(対前年月比:-9.4億ドル)⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2021年9月の居住者外貨預金の動向」
韓国内のドメスティックな銀行は外貨預金を25.4億ドル増やしました。韓国居住者の外貨預金総額は「942.0億ドル」です。
次に主体別のデータです。
企業預金:757.6億ドル(対前月同期比:+21.0億ドル)
個人預金:184.4億ドル(対前月同期比:-5.0億ドル)※データ引用元は同上
個人預金は「5.0億ドル」減少しましたが、企業の預金は「21.0億ドル」増えました。
これはこの先の外為レートに不安を覚えている証拠と考えられます。
アメリカ合衆国ではパウエルFRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)議長の先行きが不安なことになっていますが(笑)、『FRB』はどうもアテにならなくなってきたのかもしれません。
(吉田ハンチング@dcp)