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韓国「外資系大手が41兆を空売り」で大騒ぎ。「ほら見ろ外人のせいだ」という主張

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外国人投資家が空売りするから株価が下がるんだ」「個人投資家ばかり損を被る」という主張について韓国でまだもめています。

さすがに海外から非難されますので、韓国の金融委員会は「空売りは必要」と結論付けていますが、個人投資家の市民団体は猛烈に「空売り禁止」を主張しているのです。


↑「文空売りも禁止に」「金融委員会は解体」「大韓民国の東学アリを生かして!」と書かれたバス(「韓国株式投資連合会」の仕立てたもの)

上掲のとおり、「文大統領、空売りを禁止に」「金融委員会は解散せよ」とスローガンを書いたラッピングバスが街中を走るくらいですから。

(よせばいいのに)本件を与党・野党を問わずに「調査してしかるべき規制を行う」という議員がいるのです。

2021年11月01日、野党『国民の党』のユン・チャンヒョン議員が、空売りが一部解禁された05月から10月18日までの証券会社別の空売り金額を調査しました(ちなみに韓国株式市場ではまだ空売りは一部解禁のママです)。

その結果、空売り金額の上位4社外資系の証券会社だった――というのです。

韓国株式市場(KOSPI + KOSDAQ)において4社合計の2021年の空売り金額は「41兆1,775億ウォン」(約3兆9,940億円)。国内での空売り取り引き金額の62%を占めたとのこと。

社名こそ明らかにされていませんが、初めて会社別の取り引き金額が公表されました。

2021年「外資系証券会社」の空売り金額(KOSPI市場)
A社:18兆8,869億ウォン(約1兆8,320億円)
B社: 5兆3,726億ウォン(約5,211億円)
C社: 4兆2,364億ウォン(約4,109億円)
D社: 4兆2,364億ウォン(約4,109億円)
小計:32兆7,323億ウォン(約3兆1,750億円)

KOSPIでは空売り上位4社が外資系だった。

2021年「外資系証券会社」の空売り金額(KOSDAQ市場)
A社:5兆3,271億ウォン(約5,167億円)
B社:1兆5,434億ウォン(約1,497億円)
D社:1兆3,744億ウォン(約1,333億円)
小計:8兆2,449億ウォン(約7,998億円)

KOSPIでは空売り上位3社が外資系だった。

⇒参照・引用元:『韓国経済』「【独占】『外資系大手』24兆空売り爆弾…この銘柄を選んで殴った」

本件を報じた韓国メディア『韓国経済』によれば、空売りの標的になったのは『サムスン電子』『LG電子』『SKハイニックス』『Kakao(カカオ)』『HMM』など毎度おなじみの銘柄とのこと。しかし、何度もご紹介していますが、これら流動性の高い銘柄が売買の対象となるのは当然のことです。

また、ロング・ショートを巧みに使って売買するのは当然のこと。ネイキッド・ショートならともかく、外資系証券会社が空売りを行ったからといって特別に非難を受けるいわれはありません。

世界的に恥をかくので、「外国人投資家が売るから上がらない」「外国人投資家の空売りのせい」といった非難は引っ込めた方がよいのではないでしょうか。

懸念されるのは、政治家が市民団体の主張に乗っかって空売り禁止に動き、実現してしまうことです。こうなるともう韓国株式市場は絶対に「先進国市場」と認められることなど金輪際ないでしょう。

(吉田ハンチング@dcp)

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