「尿素水不足」によって韓国がいかに中国に依存しているかが明らかになり、韓国は騒然としています。
文在寅大統領が次期主力産業と高らかに宣言した「K-バッテリ-」、二次電池についてもそれは同じである――と指摘する記事が韓国メディアに出ました。
すなわち、「K-バッテリ-」も中国が韓国への原材料の輸出を絞れば、たちまち立ち枯れてしまうのです。特に注目されるのは、以下です。
アルミニウムケーブル:97.4%
マグネシウムインゴットおよびスクラップ:94.5%
亜鉛鋼板:93.8%
黒鉛:87.7%
電磁鋼板:82.0%
半導体部品:76.9%
基データは『韓国貿易協会』(KITA)
韓国メディア『毎日経済』の記事から一部を以下に引用します。
(前略)
この中でマンガン製品と黒鉛は二次電池に入る核心原材料だ。マンガンは、二次電池を構成する素材である正極材に使用される。南アフリカ共和国・ブラジル・オーストラリアなど全世界的に埋蔵されているが、生産量は中国が圧倒的だ。
韓国資源情報サービスによると、中国の昨年のマンガン生産量は約3,167万トンに達する。2位の南アフリカ(1,602万トン)の2倍だ。
特に『テスラ』や『フォルクスワーゲン』など、世界的な完成車(電気自動車)メーカーは最近、陽極材に使われるマンガンをコバルトの代替材として注目している。
コバルト価格が陽極材の主要原材料の中で最も高価だからだ。コバルトの価格は1トン当たり5万9,200ドルだ。1年前と比べると価格が82.3%急騰した。
二次電池の充電速度を向上させる負極材の主原料である黒鉛も中国の輸入比重が相当になる。中国は昨年、全世界で最も多い65万トンの黒鉛を生産した。全世界生産量の60%に相当する。
この他にも、水酸化リチウム・水酸化コバルト・硫酸コバルトなど他の二次電池原材料の中国依存度が80%台に達する。
(後略)
というわけで、日本も決して他人事ではないのですが、韓国が期待を寄せる「K-バッテリー」は中国が輸出を絞ると枯死しそうな勢いで「中国に依存している」のです。
中国がこのように資源で大きなシェアを持っているのは、埋蔵量もさることながら、他国に比較して安価に輸出できるという価格戦闘力を有しているからです。価格の安さは、環境規制が緩く、人命を軽んじているからというのもその一因です。
先にご紹介したとおり、中国の石炭生産量が減少したのは炭鉱で事故が多発したから、という話もその証左になるでしょう。レアメタルなども全く同様の構図です。
次期主力産業と期待しているK-バッテリーですが、中国に川上を握られているのは明らかで、このまま進むのであれば、韓国は中国に対して頭が上がらない状態を続けることになります。
(吉田ハンチング@dcp)