2021年12月08日、『韓国銀行』が非常に興味深い調査結果を公表しました。
「2021年下半期のシステムリスクサーベイ結果」です。
これは「韓国の金融システムの主なリスク要因や発生の可能性などについて、金融機関役員、金融業権別協会及び金融‧経済研究所職員、海外金融機関 韓国投資担当者など計80人の意見を調査したもの」です(調査期間:2021年11月09日~22日)。
つまり、金融についての専門家が現在の韓国の金融システムにおけるリスクをどう見ているのかを調べたわけです。
この調査データの中で特に面白いのは以下の「韓国の金融システムリスクのレベル評価」です。
以下は「短期(1年以内)に金融システム危機を招くような衝撃が発生する可能性はあるか?」という質問への回答です。
↑可能性が「非常に高い」と「高い」とした回答を「高い」として、「低い」「非常に低い」とした回答を「低い」としてまとめています。
1年以内に金融システム機器を招くような衝撃が発生する可能性が「高い」としたのは全体の「12.0%」となっています。
少ないと思われるかもしれませんが、以下の変化をご覧ください。直近3四半期の変化です。
※データ引用元は同上
上掲のとおり、1年以内に危機があると考える金融の専門家はじわりと増加しています。また、「低い」という回答が、2021年上半期の「47.0%」から今回「39.0%」に減少している点にもご注目ください。
「どうも危なくなってきたんじゃないか」と考える専門家が増えていることが分かります。
リスク要素としては、
家計負債の高い水準:53.0%
米『FRB』テーパーリングなど通貨政策の不確実性:42.0%
長期市場金利の上昇:24.0%
が挙がっています。
先に韓国の金融監督院のチョン・ウンボ院長が着任早々「韓国にパーフェクトストームが来るかもしれない」と述べたことがあります。仮にそのような危機があるとして、それはいつ来るのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)