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韓国の債券に外国人投資家が513億ドルも突っ込む。「利子付けて返してね」

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韓国メディアは韓国市場での外国人投資家の動向を非常に気にします。

何度もご紹介しているとおり、株式市場では、2020年のコロナ禍の中、外国人投資家は「売り」基調を続けてきました。そのため、外国人投資家が「買い」基調になった際には、「外国人投資家が帰ってきた」と記事になったりします。

Money1では連日、KOSPI(韓国総合株価指数)の動向について毎日ご紹介していますが、確かに外国人投資家が「買い越し」(売却金額より買収金額の方が多い)の場合にはKOSPIも上昇するケースが多いようです。

ことほどさように、外国人投資家の動向は非常に気にされているのです。

2021年12月09日、『韓国銀行』が「2021年11月の国際金融・外国為替市場動向」を公表しました。この中に、外国人投資家の株式・債券への投資金額のデータがあります。

以下をご覧ください。金額は「買収 – 売却」の純売買額です。プラスの場合は買収の方が多く、マイナスの場合は売却の方が多いとなります。

つまり、金額がプラスの場合は「韓国への資金流入」、マイナスの場合は「韓国からの資金流出」です。

2021年11月
株式:25.2億ドル(約2,861億円)
債券:26.2億ドル(約2,975億円)
小計:51.4億ドル(約5,835億円)

2021年01~11月累計
株式:-211.3億ドル(約-2兆3,989億円)
債券:513.0億ドル(約5兆8,241億円)
小計:301.7億ドル(約3兆4,252億円)

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2021年11月の国際金融・外国為替市場動向」

韓国が気にする外国人投資家は、11月株式市場においては25.2億ドルを投じており、「帰ってきた」状態です。2021年は、ここまでのところ04月、09月、11月と3カ月のみ買い越しとなりました。

上掲のとおり、累計では「-211.3億ドル」ですから、外国人投資家は韓国株式市場から約2.4兆円の資金を抜いたことになります。

ご注目いただきたいのは、外国人投資家が累計で513.0億ドル(約5兆8,241億円)も、韓国の債券市場に資金を純流入させている点です。

上掲の表組にあるとおり、

債券への純流入額
2019年: 81.6億ドル(約9,264億円)
2020年:217.1億ドル(約2兆4,647億円)
2021年:513.0億ドル(約5兆8,241億円)

と、債券への投入金額が猛烈な勢いで増えている点は見逃せません。2020年は2019年の「約2.7倍」、2021年はここまで2020年の「約2.4倍」です。

倍々ゲーム以上の速度で外国人投資家は韓国の債券に資金を投じているのです。これは異常といわねばなりません。

債券は株式と違って元本が返ってきます(発行体がドボンになったりしなければ)。株式の場合はたとえ株価が下がっても投資家の自己責任です。

投資家の考え方次第ですが、定期的に利子がもらえて満期時に元本が返ってくる債券は、ある意味手堅い投資と考えることができます(あくまで発行体が飛んだりしなければです)。

発行する側からすれば、債券を発行して得たお金は借金の一種であり、株式を発行して得た資金は資本に組み入れることができるという違いになります。つまり、2021年は、韓国は外国人投資家に対して「513.0億ドル」(約5兆8,241億円)も借金をした、ということです。これは利子を付けて返さないといけません。

もちろん、投資してもらえることはありがたい話ではありますが、「利子付けて返せよ」というお金が倍々ゲーム以上の速度で流入していると見ることができるわけです。

(吉田ハンチング@dcp)

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