小ネタかもしれませんが、面白い予測が出ていますのでご紹介します。
2022年03月31日に『韓国銀行』の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁が退任します。李総裁が、退任するまでにあと2回、基準金利を上げることに執念を燃やしているというのです。
理由は、「韓国を襲ったインフレを放置した韓銀総裁として名を残したくないから」と報じられています。
インフレに対抗するには「利上げ」だ
先にご紹介したとおり、現在韓国を尋常ではないインフレが襲っています。これからも物価高は続くと見られているのですが、インフレに対抗するためには「利上げ」を行わなければなりません。
トルコという国がありまして。全く逆のことを行い、世界中から呆れられて無茶苦茶な通貨安が進行しました(以下チャート:『Investing.com』より引用)。
トルコのエルドアン大統領のような逆張り(?)のおかしな人は別ですから、李総裁が「利上げだ」というのは至極もっともな主張です。
そもそも、2021年年初から李総裁は「年2回の利上げを行う」「年2回利上げを行ってもまだ緩和的だ」と述べていました。しかし、結局1回目の利上げを行ったのは08月。2回目の利上げは10月に予定していたのに、通貨安・株安・債権安となって金融に不穏な兆しがあったので先送り。11月となりました。
この10、11、12月とインフレが大きく進行したので、李総裁としては忸怩たる思いがあるのかもしれません。
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2021年11月生産者物価指数」
そのためもあって「退任までにあと2回」と決意が固いのではないでしょうか。
また、『FRB』(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)の動きも問題です。このままでは、テーパリングが2022年03月までに完了、早ければ金利上げにかかると見られています。
『韓国銀行』総裁としては先制的に手を打たねばなりません。資金が合衆国に抜けていくからです。
無事に李総裁は退任できるでしょうか
それにつけても『韓国銀行』の総裁というのは大変な仕事です。さすがにコロナ禍で経済が無茶苦茶な事態になるなんて思ってもみなかったでしょう。ただでさえ大変なのにこの2年は危機また危機の連続でしたから、李総裁の心労足るや想像に余りあります。
任期満了まであと3カ月と少しですが、何も危機的な事態が起こらず、心安らかに退任できることを心より祈念申し上げます。
(吉田ハンチング@dcp)