利上げに走っているので仕方がありませんが、2022年01月17日、韓国債の利回りがドンと上がりました。国債の利回りが上がることは、韓国債が忌避・売却されていることを意味します。
まず、最も枚数の多い韓国債3年物の利回りチャートをご覧ください(チャートは『Investing.com』より引用:以下同/日足)。
ドンとギャップアップし、とうとう「2.148%」に達しました。
日足のまま時間軸を引いてみると以下のようになります。
この「2.148%」に(ローソク足の実体線で)達したのは、2018年06月26日以来のことです。債券安が異常な速度で進んでいます。
そして、17日はウォン安、株安も進行しました。
ウォン安方向へじわり進行
まずドルウォンチャート(日足)。
ドルウォンは心理的抵抗線「1ドル=1,200ウォン」まであと8ウォンまで迫りました。
KOSPIは支持線を探す状態
次にKOSPI(韓国総合株価指数)。
17日の下げは強烈でした。日足のママでもう少し時間軸を引いて見ると危機感を持つべきというのが分かります。
17日の下げで、曲がりなりにも持っていた支持線が破られました。次の水平線が引けるところは、ローソク足1本で持っているラインなのでそもそもあまり信用できません。
これが破られると、そもそも支持線を引けるところが見当たらないのです。週足で見るともっとはっきり(チャート的な)危機的状況が分かります。
以下の週足のチャートをご覧ください。
↑赤い破線は2021年01月04日の週の始値「2,874.50」。17日の安値が「2,875.98」。跳ね返るならココというラインでほぼ値を戻したわけです。
すでに2021年01月11日の週以来、つまりほぼ1年ぶりの最安値に達しています。要するに1年分の時価総額をすっかり失ってマイナスに転じたのです。
さらに、あるのやらないのやら不確かなラインのみしか支えるものがありません。
まだ月曜日の結果だけで、火~金がありますのでまだ分かりませんが、ここで上へ跳ね返さないと困ったことになります。
不確かなラインが抜かれた場合、どこで止まるのかちょっと検討がつきません(逆に言えば複数引けるラインのどこで止まっても不思議ではない)。あらためて図は貼りませんが、フィボナッチで測ると上昇波に対するほぼ38.2戻しになっています。押し目ポイントになるかどうかの正念場です。
トリプル安で資金流出です
チャートはともかく、17日は、通貨安・株安・債券安がそろい踏み、トリプル安になったわけです。トリプル安がなぜ問題かというと、とりもなおさず資金流出を意味するからです。
さて本日の韓国市場はどうなるでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)