尋常ではないインフレに襲われている韓国。予定どおりではありますが、インフレがここにきてさらに急伸しました。
さすがに韓国メディアも騒いでいますが、2022年05月03日、韓国の統計庁が公表したデータを見てみましょう。
消費者物価指数:4.8%上昇
生活物価指数:5.7%上昇
生鮮食品指数:1.0%上昇
※対前年同期比の増減⇒参照・引用元:『韓国 統計庁』公式サイト「2022年04月消費者物価動向」
ついに消費者物価指数が「4.8%」上昇まできました。体感物価に最も近いとされる生活物価指数は「5.7%」の上昇です。
以下のこれまでの消費者物価指数の推移をご覧ください。
↑紺色のラインが「対前年同期比」の増減。灰色の棒グラフは「前月比」の増減を示しています。⇒参照・引用元:『韓国 統計庁』公式サイト「2022年04月消費者物価動向」
ご注目いただきたいのは灰色の「対前月比」の増減です。10カ月連続でプラスにあります。
つまり、10カ月連続で物価が上昇し続けているのです。
インフレ抑制はできるのか
2022年04月にさらにインフレが急伸しました。尋常ではない物価上昇が継続している韓国ですが、これに対抗するためには金利を上げないとなりません。
金融緊縮方向で動いて、相対的にお金の価値を上げなければならないからです。また、アメリカ合衆国が金利を急速に上げようとしており、韓国もこれに追随する必要があります。合衆国と韓国で金利差が広がると、資金流出を引き起こし、ウォン安がさらに進行します。
ところが、韓国の新政府は小商工人・個人事業主の損失補てんのためにお金をまこうとしています。
何度もご紹介していますが、これは緊縮方向とは真逆の姿勢です。『韓国銀行』が金利を上げても政府がお金をまけばその効果は相殺されてしまいます。
本当に韓国政府が50兆ウォンものお金をまくかどうかが注目されるのですが、実行した場合にはインフレ抑制効果が薄れるのです。
最悪の場合、インフレを止めることができない上に、金利上昇によって異常な速度で増えた家計負債の爆弾が破裂することも考えておかなければなりません。
韓国金融当局がどうするのかにご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)