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韓国元大統領候補・李在明が公式に出馬表明「不逮捕特権」で逃げ切り狙いか。

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明日、2022年05月09日、韓国文在寅大統領の任期が終了します。

現政権与党『共に民主党』は、大統領候補に李在明(イ・ジェミョン)さんを選び、大統領選挙を戦いましたが敗れました。

開票直後から目立たないようにしていた李在明(イ・ジェミョン)さんですが、本日2022年05月08日、国会議員の補欠選挙に仁川市桂陽区乙から出馬すると正式に表明しました。

この補欠選挙は、来る06月01日の「全国同時地方選挙」と一緒に行われます。

京畿道知事の職を辞して大統領選挙に討って出て破れた李在明(イ・ジェミョン)さんは、政界からしばらく距離を置くとしていたのですが、自身の言葉に反して政界復帰を目指すことになりました。しかも今度は国会議員です。

李在明(イ・ジェミョン)さんは「深く悩んだが、危機にある『共に民主党』に協力し、厳しい地方選挙を勝利へと導くために危険だが正面突破を決意した」と述べています。

また「私の全てをなげうって仁川で勝利し、全国で過半数を確保する勝利へと導く」とも。

ただ、今回の出馬に関しては、『共に民主党』の勝利などが目的ではなく、「尹錫悦(ユン・ソギョル)新政権の下で自分が捕まらないため」なんじゃないのか――という推測が出ているのです。

国会議員の不逮捕特権狙いでは?

邪推かもしれませんが、筆者などもその意見に与します。

なにせ、李在明(イ・ジェミョン)さんは大統領選挙中に「選挙に敗れたら刑務所に行くことになる」と正直に告白したことがある人です。

発言直後に「あれは自分のことを言ったのではない」「検察の恐ろしさについて語ったもの」と釈明。この時の全ての発言を見ると、確かに検察批判の文脈の中で出ています。

「ない罪を作って人を追い込むのが検察」として、大統領選挙に負けたら私についてもそうするだろう――という意味で「刑務所に行くことになる」と言ったのです。

つまり、自分は罪など犯していないが、検察はねつ造して私を刑務所に送るだろう、という主張です。

しかし、李在明(イ・ジェミョン)さんについては、例の大庄洞案件、弁護士費用代納虚偽証言など数々の疑惑があり、「ない罪」などねつ造しなくても、きちんと調べれば刑務所行きなのではないのか――という見る向きがあります。

ただし、読者の皆さまもご存じのとおり、『共に民主党』は「検察から捜査権を完全に剥奪する法案」を強行採決して通過させています。

では、これで李在明(イ・ジェミョン)さんは検察から逃れたのでしょうか? 答えはNoです。

検察には「政治腐敗の犯罪」「経済犯罪」の捜査権が残りました。李在明(イ・ジェミョン)さんが関与したと疑惑のある大庄洞案件は「経済犯罪」に該当すると考えられるので(検察の捜査権を離れた「公職者の犯罪」との切り分けが難しいところですが)、芋づる式に李在明(イ・ジェミョン)さんに手が届く可能性がまだあります。

また、捜査権を警察に移管しなければならない4カ月の間に、復讐に燃える検察が全力で事に当たって起訴まで持ち込む可能性も否定できません。

そこで、検察から完全に逃れるために国会議員になろうとしているのではないか?と邪推できるのです。

つまり、国会議員になれば「不逮捕特権」があるため、李在明(イ・ジェミョン)さんが仮に当選すると任期中は手を出せなくなるのです。

韓国の国会議員は、国会の会期中は国会の同意なくして逮捕・拘禁されません。会期前に逮捕・拘禁されても国会の同意があれば釈放されます。現在国会は、李在明(イ・ジェミョン)さんが所属する『共に民主党』が定数300に対して172議席を押さえているため、この不逮捕特権を享受できる状況です。

「正義連」の尹美香(ユン・ミヒャン)議員と同じ手を狙っているのではないか、というわけです。

安哲秀が参戦! 李在明に強烈な批判

李在明(イ・ジェミョン)さんの出馬に対して、2022年05月08日、大統領引き継ぎ委員会の委員長だった安哲秀(アン・チョルス)さんも、京畿道城南市盆唐区甲から国会議員補欠選挙に討って出ることを表明しました。

城南市は、李在明(イ・ジェミョン)さんの大庄洞疑惑の舞台となった場所です。

李在明(イ・ジェミョン)さんの出馬を念頭に置いて、「市民の利益の代わりに味方を養うことに没頭し、すると言ったことは成さず、すべきでないことを成して逃げる勢力は審判を受けるべきだ」と発言。

李在明(イ・ジェミョン)さんに対する痛烈な批判でしょう。

――全国同時地方選挙が大変に面白くなってきました。投開票日は06月01日。

読者の皆さまもぜひご注目ください。


警察が捜査すればいいじゃないか、という方もいらっしゃいますが、韓国では歴史的に検察と警察は大変に仲が悪いのです。また、文政権で検察の捜査権を絞った関係で警察にしわ寄せがいき、韓国の警察は担当しなければならない事案が増えすぎて手が回っていません。さらに文政権は警察の掌握に成功しています。その上でのとどめの一撃が今回の「検察から捜査権を完全に剥奪する法案」だったのです。

(吉田ハンチング@dcp)

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