大変にまずいトレンドです。外国人投資家のセルコリア(韓国売り)が鮮明になっています。
以下に、2022年05月12日に『韓国銀行』が公表した「2022年04月国際金融・外国為替市場動向」から一部を引用します。
これは純買収の規模を示しています。つまり、「+」なら買いの方が多くて資金流入。「–」なら売りの方が多くて資金流出です。
外国人投資家は、韓国株式市場で「42.6億ドル01月の」も売り越して資金流出。
債券市場では「4.7億ドル」の買い越しで資金流入ですが、「2021年12月:48.5億ドル」「2022年01月:31.6億ドル」「同02月:34.9億ドル」と比較していただければ分かるとおり、激減しました。
株式・債券合わせて、03月「33.9億ドルの資金流出」に続き、04月「37.8億ドルの資金流出」となりました。
これまでは、株式市場から資金が抜けても、債券市場への資金流入がそれを上回る規模だったため、株式・債券合わせると資金流入で済んでいました。
ところが、03月から資金流出に転じ、これで2カ月連続で資金流出です。
つまり韓国の有価証券市場から外国人投資家がお金を抜いているのです。
2022年03月に何があったでしょうか。アメリカ合衆国『FOMC』(Federal Open Market Committeeの略:連邦公開市場委員会)が0.25%政策金利を上昇させました。
お金は金利の高い方、より増える方に動きますが、合衆国の利上げが効いているのです。
05月には『FOMC』はビッグステップで「0.5%」の利上げに踏みきりました。これによる影響がどう出ているかです。
Money1では連日ご紹介していますが、ウォン安が進み(ウォン売りドル買いが進行)、株式は下がり(外国人投資家は売り越しを続けている)、債券利回りは上昇傾向(債券が売却傾向)にあるのでセルコリア方向にあるのは確かです。
合衆国と韓国の金利格差が広がれば広がるほど資金流出は大きくなると見られます。
(吉田ハンチング@dcp)